今の若い世代の方が建てられるお家は、
「高気密・高断熱」が、
基本仕様になっていることがほとんどです。
断熱性が高く、省エネで快適な家は、
確かに大きなメリットがあります。

ただ一方で、高気密高断熱だからこそ
起こりやすい問題が、
意外と見過ごされています。
築20年のお家が直面する現実
築20年前後のお住まいと言うと、
2000〜2005年頃に新築されたケースが
多いです。
この頃は、建築基準法の改正が進み、
断熱・耐震・省エネ性能を高めるために、
高気密高断熱住宅が普及し始めた
“黎明期(れいめいき)”でした。
つまり、
考え方や技術が、まだ
試行錯誤の段階だった時代でもあります。
その影響のひとつが、「換気」です。
換気しなくていい、は本当?
当時は
「高気密だから、あまり換気しなくていい」
と考えられていたケースも少なくありません。

ところが実際には、換気が不十分なことで、
• カビ
• ホコリ
• ダニ
といったアレルゲンが、室内に溜まり、
循環してしまう状況が起きていました。
実際、換気を見直しただけで、
家族全員のアレルギー症状が
改善したという事例もあります。
感覚ではなく、データで見る室内環境
ふくろうはうすは、
「なんとなく湿っぽい」「空気が重い」
といった感覚だけで判断しません。
温度と湿度のバランスを、
実際にデータとして記録します。
1〜2ヶ月ほど、複数箇所で
温湿度のデータを取り続け、
• どこから空気を取り入れるか
• どこから排気するか
• 湿度をどれだけ下げられるか
を、平均値から擬似的に検証していきます。
湿気をうまくコントロールするだけで、
カビの発生はかなり抑えられます。
換気は、そんなに単純ではありません
「換気扇を付ければいい」
という話ではありません。
特に高断熱を狙ったお家ほど、
空気の動きは複雑です。
昔の“スカスカ”なお家なら、
自然に空気は入れ替わっていました。
ところが、高気密高断熱住宅では、
意図しないところに、
湿気や汚れた空気が溜まることが
よくあります。

実際、高気密高断熱住宅が増えてから、
アレルギー症状が増えたと言われるのも、
室内環境の影響が大きいと感じています。
喘息のお子さんの事例から
高気密高断熱の家に
10年お住まいのお客さまで、
小児喘息のお子さんがいらっしゃいました。
夏から秋、冬にかけてデータを取ると、
カビとダニの影響が大きいことが分かりました。
そこで、
• 吸気と排気の位置を見直し
• 湿度をコントロールできる
• 熱交換型の換気扇を設置
この熱交換型の換気扇は、
市販されている製品ですが、
そのお家の環境に合わせて
配置を考えることが重要です。
昨年2025年2月に設置してから
約1年が経ちますが、
「吸入器を使う頻度がかなり減った」
とお聞きしました。
室内環境が、体調に与える影響の大きさを
改めて感じた事例です。
空気は、立体的に流れています
このお住まいでは、1階と2階の
空気循環、温度差・湿度差にも
問題がありそうだと考えました。
換気扇の位置や、温湿度コントロールの配置が
少しズレるだけで、結果は大きく変わります。
だからこそ、
• 空気の流れを立体的に把握する
• それを「見える化」する
ことが欠かせません。
人の動き、ドアや窓の開閉による変化も含めて、
平均化したデータを見る必要があるため、
1〜2週間では足りず、どうしても時間がかかります。
小さな計測器が教えてくれること
使うのは、見た目は普通の小さな温湿度計です。
数千円で購入できるものですが、
自動で記録を取り、スマホやパソコンに
データを取り込めます。
温度変化のグラフを見ると、
「ここで窓を開けたな」
「この時間にドアが動いているな」
といったことも読み取れます。

こうした情報をもとに、気流の計算を行い、
家の中の空気の巡り方を確認していきます。
気づかれにくいけれど、これから増える問題
この問題は、これからさらに増えていく
可能性があります。
ただし、気づかれにくく、
見てくれる業者も多くはありません。
そして一番怖いのは、
改善ポイントを間違えると、
逆効果になることです。
お家の環境は、一棟一棟すべて違います。
実験のように見えるかもしれませんが、
だからこそ、そのお家だけの
「最適解」を探す必要があります。
そこまで丁寧に向き合えば、
解決できない問題ではないと考えています。
高気密高断熱のお住まいで
不調を感じている方は、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談ください。
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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「感震ブレーカーとスマートメーターの『今』」
のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。




