秋から冬へと差し掛かり、秋から冬へと差し掛かり、
これから本格的な寒さが訪れる季節になりました。
床下の湿気対策については、
以前のコラムでもお話したことがありますが、
秋から冬にかけて、
床下の湿気を原因とする嫌なにおいが気になる、
というご相談が多くなります。
今回は、そんな床下の湿気対策について
お話させていただきます。
お風呂の湿気が原因で離れたところにカビが発生
床下のダメージといえば、
一番気になるのがシロアリ被害で、
お家の躯体(くたい)に被害を及ぼします。
実際に「住まいの健康寿命診断」を行うと、
お風呂にシロアリが発生し、
土台や躯体(くたい)が傷んでいることがあり、
それをきっかけにお風呂の交換を
ご依頼いただくことも多いです。
お風呂の施工時に、
洗面脱衣室との同時施工が多くなるのは、
お風呂の解体時に、洗面脱衣所を半分くらい
解体しなければならないためです。
床下のダメージには、シロアリの他に、
カビや木材を腐らせる腐朽(ふきゅう)菌などの
被害もあり、それらが床下にはびこって、
お風呂だけに留まらず、洗面脱衣室まで、
また、そこから水回りが続いていれば、
トイレまで波及していることもあります。
昔の在来工法のタイル張りのお風呂だと、
洗い場のタイルの隙間から床に
水が抜けることが多いですが、
浴槽からも水が抜けます。
浴槽を地面に置くような感じで、
直接配管に繋がっていない
間接排水ということもあり、
浴槽の真下に漏水していたということも
あります。
ふくろうはうすでは、事前に、
「住まいの健康寿命診断」を行うため、
床下に潜ると、
お風呂から少し離れたところにも、
地面が湿っているところが
見つかることがあります。
お風呂の湿気が移動し、一旦地面に潜り込み、
また、地上に出てくるということがあります。
湿気が原因で、基礎部分のコンクリートが湿って、
そこにカビが生えていることもあります。
浴室などは、囲まれた基礎の中に
コンクリートを打っているため、
お風呂の床下は密閉空間になっています。
例えば、浴室にヒビが入ったりして、
水が漏水すると、密閉空間になっている
お風呂の床下は水浸し状態となります。
その水は、じわじわと地面に染み込んでいきますが、
洗面脱衣室やトイレなどは狭い空間のため、
基礎も狭く閉じられていて、
通気性が悪いので、
水が蒸発することができません。
蒸発できない水が、地面に浸透していくと、
例えば、少し離れたキッチンやリビングの一部に
流れていくこともあります。
閉じられた空間に染み込んだ水は、
より蒸発しやすいところへ流れていきます。
そのため、お風呂で発生した漏水が、
意外なところまで流れ、湿気を帯びて、
カビが生えてしまうといったことが起こります。
湿気の原因を断たなければ、カビやにおいはなくならない
水回りを一新すれば、
湿気やにおいが上がらなくなるのでは、
とリニューアルしたのに、
半年~1年経つと、以前と同じように、
においや湿気が上がってきて困っている
というご相談をいただいたことがあります。
においや湿気を防ぐためには、
原因を根本から断つことが必要で、
場当たり的な対症療法では、
解決することができません。
湿気の原因を断つためには、
家全体の湿気を取ることが大切で、
特に、冬場の湿気は結露を起こし、
カビが大発生し、
ダメージが大きくなることもあります。
お風呂が原因の湿気の場合は、
例えば、在来のタイル張りのお風呂から
ユニットバスへの交換時に、
床下にコンクリートを打ちますが、
その時に、お風呂だけでなく、
外から侵入してきて床下にとどまる湿気の
逃げ道を作っていきます。
湿気対策のため、床下には、
防湿コンクリートを使って施工します。
また、床下の湿気の原因は、
漏水だけではありません。
季節的な地下水の水位の上昇によって、
床下に湿気が入り、
カビが生えることもあります。
地下水の通り道になっている、
リビングや和室などから湿気が上がることもあり、
なおかつ、床下の通気性が悪いと、
毎年、同じ場所に湿気が滞留してカビが発生する
という悪循環が見られることもあります。
地下水位が原因となる場合には、
水の流れ道を断ち、治水をする方法があります。
防湿コンクリートの施工で湿気の原因を遮断
他には、立地条件などにもよりますが
夏場にたくさん降った雨が、
通常は、地面に浸透して蒸発するところ、
蒸発しないまま雨が、地中に
水たまりのように溜まっている場所があり、
表面的には、見えなくてわかりませんが、
土の中で水がめのような状態になります。
そこから徐々に、地表に向かって
水の移動が始まります。
秋になり、乾燥しているはずなのに、
床下の湿気が原因となり、
嫌な臭いが発生することがあります。
こういう場合は、
地下に染み込んだ水が建物側に浸透しないよう、
1~1.5mくらいの深さまで、止水板を打つこともあります。
地面や基礎の部分に熱画像カメラを使ったり、
あるいは、水分計を使って、地中の水分の分布を調べ、
おおよそこの辺りだろうと推測したうえで、
そこを狙って、止水板を施工していきます。
それ以外には、
床下全体の湿気や水分を遮断するため、
防湿コンクリートを流し込む方法もあります。
但し、リノベーションで床を貼り替える前提での
お話になりますが…。
例えば、和室の畳床まで剥がして、
フローリングに貼り替えるなど、
全面的に床を剥がして施工する場合に
床下を防湿コンクリートで固めることで、
湿気や水分を遮断する方法もあります。
更に、断熱材を入れて床を復旧すると、
床下からの湿気対策と断熱性を付加する
機能重視のリノベーションを行うことができます。
この床下への断熱材については、
次回お話させていただきますね。
床下からの湿気やにおいが気になる方は、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談ください。
住まいの健康寿命診断で、お住まい環境を調査いたします。
国の補助金・桐生市の住宅リフォーム補助金の活用サポートはこちら
「ふくろうはうすの住まいるライフ」(FM桐生毎週水曜日12:40分~)はこちら
YouTube チャンネル「ふくろうはうすの住まいるライフ」はこちら
群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「床下の湿気を遮り、床下を保護、断熱、補強する
吹き付け断熱』」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。