適切な時期のメンテナンスで「健康長寿なお住まい」を実現!


お住まいのご相談の中には、
リノベーションを行ったばかりなのに、
もしくは、建て替えて新築したばかりなのに
リフォームしなければならないという
お悩みを伺ったことがあります。



業者の見切り発車というか、
お住まいの環境への配慮が十分でないまま、
リノベーションや新築が進んでしまい、
住み始めたばかりなのに、
手を加えなければならないという
後付けのような話が結構あります。



最近は、突発的なゲリラ豪雨竜巻
こぶし大の雹(ひょう)が降るなど、
今まで経験したことのない
自然災害に見舞われたり、
お住まいの土地の地盤が不安定だったりして、
不具合が発生することもあります。



今回は、そのような事例について
お話させていただきます。




安心、安全な暮らしのためのメンテナンス


前回のコラムで、地盤改良工事を行い、
二世帯住宅として建て替えをされた
お客様の事例をお話させていただきました。



は当初、
リノベーションでの施工をお考えでしたが、
地盤が不安定なため、
上物の建物だけを立派にしても、
地盤沈下が起こることが予測されるので、
費用はかかりましたが、
地盤改良工事と建て替えを選択されました。



当時、築30年ほどのお住まいでしたので、
お家を建てられてから30年ほど、
それなりのメンテナンス費用
掛けて来られました。



例えば、将来にわたってかかってくる
メンテナンス費用をいかに少なくするか、
新築時、もしくは大型リノベーション時に、
ご提案するのも、我々施工店の大切な役割と
思っています。



新築の時に、ある程度の費用をかけて、
将来のメンテナンスが少ない家にすると、
お客様の金銭的負担を軽くする点でも、
お住まい健康寿命を全うするという点でも、
プラスに働きます。



地盤改良工事と建て替えを選択された
お客様のお住まいについては、
住まわれてきて便利だった生活動線や、
近くの川の緑が見えて、そよ風が流れるなど、
今まで快適と感じていた
光と風の流れの取り込み方を
再現できるよう工夫しました。



ある程度、五感で感じる住まいづくりを
提案させていただき、
また、もとの暮らしに過不足なく
プラスアルファできる要素を考慮して
プランニングさせていただきました。



そういう意味では、
リノベーション延長線上の新築
という考え方のプランになりました。



リニューアルされて、暮らしは変わりますが、
四季の移ろいや、部屋から眺められる風景など、
お客様の日常思い出など、
変わらないものもそこにあります。



3年ほど前には、
外装の塗り替えとメンテナンスのため
お住まいにお伺いしました。



建て替え時に、メンテナンス時期について
説明させていただき、それらを予見した
メンテナンス貯金をするのはいかがでしょうか?
と、ご提案もさせていただきました。



適切な時期のメンテナンスで、
お住まいの健康寿命を延ばすことができますし、
安心、安全に暮らし続けることができます。



定期点検で経年変化を見ていますが、
河川の近くで、風あたりが強く、
東側と西日の影響で西側の劣化が早いので、
現状とともに、メンテナンス適齢期についても、
その都度、お伝えしています。




「雨漏り」が気になるお客様と施工店の対応


お客様から、お住まいの不具合について
ご相談いただく際には、その原因として、
メンテナンス不足が気になることがあり、
「新築時に、メンテナンスの話は聞かれましたか?」
と伺うと、
「工務店さんからそんな話は聞いてない。」
と言われる方がほとんどです。



最近の外壁は、サイディング仕上げが多く、
工務店さんから
「サイディングは20年くらい持つ」と
聞いていたというお客様がいらっしゃいました。



このサイディングですが、
そもそも窯業系サイディングの
一番のウィークポイントは目地です。


窯業系サイディングの塗り替えの目安は、
一般的に12~15年と言われていますが、
目地劣化に対するメンテナンスは、
5~7年ごとに行う必要があります。



例えば、15年でサイディングの塗り替えを行う場合、
その中間の5~7年目に足場をかけて、
目地を剥がしてコーキングを行い、
その8~10年後にまた、足場をかけて、
サイディング塗り替えを行うことになり、
倍のコストがかかります。



目地のメンテナンスをしないまま、
15年目のサイディングの塗装の時期を迎え、
調査してみると、躯体不具合が出始めている
というケースは非常に多いです。



「サイディングは20年くらい持つ」という
工務店さんの言葉を信じていたというお客様が
ご相談に来られたため、詳しくお話を伺うと
新築から1年半くらいで
ベランダから雨漏りがあったそうです。



そこで、工務店さんに相談したそうですが、
強い雨が吹き込んで一時的に雨が漏れたのだろう
と、取り合ってもらえなかったそうです。



その後、和室の天井に、
雨漏りシミのようなものが出てきたけど、
その工務店さんは「日焼けですね」と、
何かと逃げ腰ばかりで、
誠実に対応する姿勢が見えないため
話をしても無駄だと思うようになったそうです。



仕方がないので、
複数の施工店に見てもらったけど、
原因が分からないとおっっしゃっていました。




躯体にダメージが入る前に「雨漏り」の原因を特定


そこで、熱画像カメラを持参して、
お客様のお住まいへ伺い、調査させていただき、
また、新築当時からのお住まいの経緯についても
なるべく詳しくお聞きしました。



その工務店さんが建てた他の住宅を過去に見ましたが、
同じような特徴があるので、いろいろ逆算して、
熱画像カメラで調査したり、目視したり、
あるいは、天井の雨漏りしているところを、
少し開けさせていただき、複合的に考察して、
恐らくここが原因だろうと、3ヶ所ほど突き止めました。



すると、建築当初の手順の違いで、
いわゆる欠陥と言われる箇所が見つかりました。



原因は、外壁の逆張りのためで、
水が長年の間に染み込んでしまい、
躯体から土台に入っていき、
シロアリが上がってしまったという状況でした。



外壁が部分的に上下逆転していますが、
塗装してしまうと、見た目にはわかりません。



しかし、この逆転して張られたところから
じわじわとが染み込んでいるわけです。



新築当時に、手順の違いで施工されたところがないか、
外壁全体を調べたところ、雨漏りが表れたのは1ヶ所、
予備軍的なところが2ヶ所でした。



幸いにも、
躯体(くたい)の核心部まで
ダメージが入っていなかったため、
外壁を剥がして補強して、
正規の方法でサイディングを閉じれば、
全く問題はなくなります。



また、雨漏りの一番の原因になっているのは、
バルコニーでしたが、こちらは、
目地の補修と塗装補修だけで、
雨漏り修理が完了しました。



原因が分からず、塗装だけを行っていたとしたら、
恐らく、気が付かないうちに、劣化進行して、
20年後には、躯体(くたい)の核心部まで、
シロアリが上がっていたと予測されます。



致命傷になる前に、不具合が見つかり、
根本的に補修、補強することができたという、
定期的メンテナンスがとても大事だということが
分かるケースでした。



もし、この記事を読んでいるあなたも、
お住まいの定期メンテナンス
行っていないようでしたら、一度、
ふくろうはうすの「住まいの健康寿命診断」を
受けられることをお勧めいたします。



お住まいの不具合やリノベーションに不安がある方は、
ふくろうはうすの私、高橋までお気軽に、
ご相談くださいね。


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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「床下から発生するカビやにおいを防ぐための
家全体の湿気対策」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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