今回は、
「浄化槽から下水道への切り替え」に合わせて、
外壁と断熱のリフォームを行ったお客様の事例を
ご紹介します。
補助金を活用しながら、
将来を見据えた住まいづくりを目指した、
非常に印象深いリフォームでした。
補助金を活用したリフォーム計画
最初にご相談いただいたのは、
「下水道への切り替えを機に、
家全体のリフォームも検討したい」
という内容でした。

今回活用できた補助金は、
• 下水道転換補助金:工事費の10%、最大18万円(みどり市補助金)
• 住宅リフォーム補助金:工事費の10%、最大10万円(みどり市補助金)
• 先進的窓リノベ2025事業:対象工事に応じた補助額の合計、最大200万円(国の補助金)
リフォーム全体でかかった費用は約500万円。
補助金は確かにありがたい支援ですが、
それでも大きな金額が動く工事になります。
だからこそ、お施主様と一つ一つ、
丁寧に「納得」のいくリフォーム内容を
詰めていきました。
「住まいの健康寿命を伸ばす」という視点が決め手に
リフォーム計画を進めるうちに、
お施主様が口にされた言葉が印象的でした。
「これなら、15〜20年後を見据えたときに
“正解”なんじゃないかと思えてきました。」
住まいの健康寿命を伸ばすことにもつながるような、
断熱性の高い快適な住環境づくり。
外装は15~20年、さらにはそれ以上もつ仕様に。
メンテナンス周期をなるべく長くすることも
テーマに掲げました。
「軒ゼロ」住宅に潜むリスクと徹底調査
お住まいは、近年増えている「軒ゼロ」仕様。

見た目はすっきりしているものの、
雨仕舞の難しさが大きな課題です。
実際、他社では「塗装で十分です」という
意見もあったようですが、
ヒアリングを重ねる中で、
過去の雨漏りの痕跡や窓周りのシミに注目しました。
「昔、ここから雨漏りしたことがあるんですよね」
そうしたお話から、
「今回は症状が出ていないだけで、
内部に問題が潜んでいるかもしれない」と判断。
そこで、熱画像カメラによる調査も実施し、
必要最小限の範囲で壁を剥がして
確認してみました。

その結果、断熱材に黒カビの兆候がある箇所も
見つかりました。
他社では言われなかった“張り替え”の必要性
「塗装なら100〜150万円、
でも張り替えだと250万円。
なぜ張り替えが必要なのか?」
この疑問に対しても、
しっかりと過去事例の検証と根拠づけを行いながら、
納得のいく説明を重ねました。
仮に、5〜10年後にまた同じ問題が起こり、
改修費用が200〜300万円かかるとしたら?
「今、プラス100万円」で、
健康寿命10年を担保できる安心感を得られるなら、
それは高い買い物ではないかもしれません。
結論に至るまでの“慎重さ”の大切さ
最後に、お施主様がこんなことを話されていました。
「数字に麻痺しそうになりました。
費用が百万円単位で違ってくるので
50万円、100万円を誤差のように感じて。
でも一度原点に戻って考え直そうと思いました」

この言葉に、ハッとさせられました。
リフォームとは、
過去の住まいの履歴を丁寧にひもとき、
未来への安心を設計する仕事だと
改めて感じた瞬間です。
過去の記憶から見えてくること
「そういえば、台風19号の時に…」
そんな一言から始まった過去の記憶が、
今回のリフォームの大切な判断材料になりました。
リフォームは、「今」だけでなく
「これまで」と「これから」をつなぐもの。
時間をかけて、じっくり話を伺うことの大切さを、
改めて実感しました。
今回のリフォームは、外から見れば
“普通の工事”かもしれません。
でも、その裏には、
お施主様の真剣な未来への備えと、
過去の出来事を踏まえた確かな選択がありました。
家は、ただの「建物」ではなく、「人生の舞台」です。
これからも、そんな舞台づくりを
一緒にお手伝いしていきたいと思っています。
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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「我が家がフルリノベーションを選んだ理由
〜「壊す」より「活かす」家づくり〜」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。