今から十数年前(2010年頃)に
2階建てのお住まいの減築リフォームをされた
お客様がいらっしゃいます。
2階建ての2階の部分を取り除き、
平屋にするという工事をさせていただきました。
そもそも、2階部分は、
40年ほど前に、増築されていたもので、
もともと平屋だったお住まいの屋根を取り払い、
建物の周囲に外柱4本を立て
2階部分を乗っけたというものでした。
2人の息子さんの子ども部屋のための増築で、
イメージ的には、総二階のお家という感じの
お住まいでした
今回は、増築された2階部分を取り除く
減築リフォーム工事について、
お話させていただきます。
2階を取り除き平屋にする減築リフォーム
2階の子ども部屋を使っていた息子さんたちは、
2人とも独立され、
現在、それぞれが世帯をお持ちになり、
ご実家の近くに住まわれています。
お客様(お母様)は、
息子さん達にはなるべく頼らず、
自立していきたいとお考えで、
80代で一人暮らしをされています。
ご主人が病気で亡くなられたあと、
自分一人でこの家をどうしていこうかと考え、
リフォームを思い立たれたそうです。
もともとの平屋の部分は築60年越えになり、
2階の重みで、
1階に負担がかかっている状態でした。
4本の外柱で2階を支えているとはいえ、
完全に荷重分散が出来るわけではないので、
1階のどこかにはしわ寄せがきます。
これを機会に、2階を取り除き、
もともとの平屋部分を生かして、
コンパクトに暮らす減築リフォームを
させていただくことになりました。
亡くなられたご主人の存在感を残すミニ書斎スペース
リフォーム前には、モノの整理と断捨離を
お願いしましたが、次から次へと出てくるのが
書類でした。
お客様は、長年、
小学校の先生をされていたそうで、
ご自身が担任をされていた、
歴代の生徒たちの資料を全て
取り置かれていました。
この機会に、処分する決意をされましたが、
個人情報の取り扱いに気を配られ、
間違いのないように処分が完了できるよう
「任せましたよ」と私に委ねていただきました。
私も責任をもって、
確実にシュレッダー処理をしていただける会社へ
全て持ち込ませていただきました。
その間、弊社の2トントラックで何往復もして、
2~3週間かけて、全ての書類を
運ばせていただきました。
「リフォームをしよう」という話は、
ご主人がお元気な頃から
話題に上がっていたそうですが、
書類系のモノが多すぎて、片付かないため、
話はそれ以上進まず、
そうこうしているうちに、ご主人が病気を患われ、
残念ながら、お亡くなりになったそうです。
そこで、ご主人が待望されていた
「リフォーム」の話を進めることにしました
とのこと。
ご主人は、社会貢献活動に長年、
力を入れて来られた人で、
そのようなご主人の生き方が、
奥様の心の支えとなっていたそうです。
リフォームするにあたり、ご主人の書斎を
コンパクトにしたようなスペースを作り、
写真や表彰状などを飾りましょうと
ご提案すると、奥様は喜んでくださいました。
リビングの一角に、幅1.2m、奥行き30~40cmの
天井まで高さまでのスペースを取り、
段違いの棚を造り、装飾照明を設置し、
手前にお茶ができるスペースを設けました。
奥様は、写真や表彰状の他に、
季節のものや旦那さんの好きだったものを
棚に飾っていらっしゃいます。
私も、たまにお伺いして、そこで、
お茶をごちそうになったこともあります。
高断熱化と天井埋め込みエアコンで家全体の温度を均一化
もともと2間続きだった部屋を
リビングダイニングキッチンにして広く取り、
その隣の部屋を寝室としました。
リビングダイニングと寝室の間に押入れがあり、
リビングダイニング側にも寝室側にも扉があるため、
押入れを開放すると、
リビングダイニングと寝室が繋がります。
また、窓側には広縁(ひろえん)を造り、
広縁(ひろえん)を通って、
リビングダイニングと寝室が繋がるように、
ぐるっと回れる動線にしました。
お孫さんが遊びに来ると、押入れを開放して
リビングダイニングと寝室を通り、
広縁(ひろえん)まで、ぐるぐる回って
遊んでいるそうです。
また、2階部分を取り除くため、
スケルトン状態にしてからのリフォームのため、
床、壁、天井に断熱材を入れ、
かなり高断熱になるよう工夫させていただきました。
リビングダイニングには、
天井埋め込みエアコンを設置させていただき、
寝室には壁付けエアコンを
設置させていただきましたが、
寝室のエアコンを使ったことはないそうです。
天井埋め込みエアコンを稼働すると、
冷暖房の効きが体感的に早くて、温度ムラがなく
体に優しいと言えます。
お住まいを高断熱化しているため、
リビングと寝室の押入れの扉を開放しておくと、
家全体の温度が均一化され、
寝室のエアコンに頼らなくても、
快適に過ごすことができているそうです。
室温管理が大切なお年寄り世帯には、
天井埋め込みエアコンをお使いいただくと、
身体に優しいというメリットが大きいため、
なるべくお勧めするようにしています。
ご家族も賛成されることが多いため、
平屋でお年寄り世帯のお家には、
ほぼ、天井埋め込みエアコンを
設置させていただいています。
減築リフォームをされたお客様は、
リフォーム終了後に「終わった後がスタートね」
と、その後の暮らしを楽しんでいらっしゃいます。
天井埋め込みエアコンは、
10年ほどで寿命を迎えるため、
その他のメンテナンスも兼ねて、
時々、お伺いして支障がないか、
点検させていただいています。
減築リフォームやリノベーション、
天井埋め込みタイプのエアコンの設置を
検討されている方は
ふくろうはうすの私、高橋までご相談くださいね。
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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「網戸の種類と特徴&張り替え費用と設置費用」
のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。