「見た目は直っても、本当に家は守られているのでしょうか?」
先日、築25年ほどのお住まいのお客様から
屋根のご相談をいただきました。
数年前に一度、
他社さんでリフォームをされていたそうですが、
屋根の状態に不安を感じていたそうです。

実際にお話を伺うと、
「築年数のわりに屋根の傷みがひどくて、
怖くて屋根に上れないのです」
とのことでした。
そこで、お客様ご自身が手を伸ばして
スマートフォンで屋根の動画を撮影し、
その映像を持参してくださいました。
拝見すると、確かにかなり傷みが
進行している状態でした。
このお住まいは、ちょうど
アスベスト入り建材からノンアスベスト建材へ
移行していた時期の屋根材が使われていました。
実はこの時期、一部の屋根材で
耐久性に関する問題が発生していました。
そのため、築年数以上に
傷みが進んでしまうケースが少なくありません。
「塗装すれば大丈夫」と言われたけれど…。
お客様は以前、塗装工事を依頼した業者さんにも
相談されたそうです。
すると、
「塗装しておけば大丈夫ですよ」
という説明だったとのこと。
しかしお客様自身が、
「本当にそれで大丈夫なのだろうか」
と疑問を感じられたそうです。
その後も、屋根専門業者、板金業者、瓦業者など、
複数の会社へ相談され、
それぞれ見積もりも取られました。
ところが提案内容は会社によって
まったく違いました。
ある会社はカバー工法という、
既存屋根の上に構造用合板を施工して
板金屋根にする提案をされたそうです。

瓦業者さんは軽量瓦への葺き替えを
お勧めします、とのお話だそうです。
どれも間違いではありません。
しかし、お客様はどの説明にも
どこか納得できなかったそうです。
そして最後に、当社の見学相談会へ
お越しくださいました。
「あと1〜2年は大丈夫でしょうか?」
お客様から最初にいただいた質問は、
「最低限、あと1〜2年は持ちますか?」
というものでした。
ですが、この質問に対しては
簡単に「大丈夫です」とは言えません。
なぜなら、屋根の本当の状態は
表面だけでは分からないからです。
例えば、
屋根材の隙間から入り込んだ雨水が、
目に見えない部分で広がっている
可能性もあります。
実際に、ふくろうはうすでは、
同じような屋根の診断事例で
熱画像カメラを使用したことがあります。

すると、
一見問題がなさそうに見えた屋根でも、
内部では雨水の影響が広がっていることが
確認できました。
その診断画像をお見せすると、
「見えないって、怖いですね」
とお客様。
まさにその通りだと思います。
家の劣化は、見えないところで
進んでいることがあるのです。
見た目の改修と、本当の改修
今回のお話の中で、特に印象的だったのが、
ある「上貼り工法」の提案でした。
これは既存の屋根の上から
新しい材料を施工する方法です。
工事期間も短く、比較的施工しやすい
という特徴があります。
一見すると合理的な方法に思えます。
しかし私自身は、
この工法に慎重な考えを持っています。
なぜかというと、屋根の最も重要な役割が
十分に考慮されていないように感じるからです。
屋根の役割は何でしょうか。
それは「雨から家を守ること」です。
見た目をきれいにすることではありません。

もちろん外観が改善されることも大切です。
しかし、それ以上に重要なのは、
雨水を建物内部へ入れないことです。
雨仕舞という考え方
建築業界には「雨仕舞(あまじまい)」
という言葉があります。
簡単に言えば、
「雨水をどう防ぎ、どう逃がすか」
という考え方です。
屋根は完全に水を入れないものではありません。
強風や豪雨のときには、どうしても
少量の水が入り込むことがあります。
そのため建物は、
「入るかもしれない水を、どう安全に外へ逃がすか」
まで考えて設計されています。
ところが、施工方法によっては、
この雨仕舞の考え方が十分でない場合があります。
仮に水が入り込んだとしても、
「その後どう排出されるのか」
が考えられていなければ、
内部で水分が滞留し、
下地を傷める原因になります。
表面はきれいでも、見えない部分では
劣化が進んでしまうのです。
工事直後では分からない問題
こうした工法の難しいところは、
施工直後には問題が見えないことです。
工事が終わった翌日に
雨漏りするわけではありません。
むしろ数年後になってから
症状が現れるケースもあります。
だからこそ怖いのです。
施工した直後だけを見れば
成功しているように見えます。
しかし、時間の経過とともに
問題が表面化する可能性があります。
住宅は10年、20年と住み続けるものです。
だからこそ、その場しのぎではなく、
将来まで見据えた提案が必要だと考えています。
本当に必要なのは「工事」より「診断」
今回のお客様が驚かれていたのは、
「ここまで診断結果を見せてもらったのは初めてです」
ということでした。

実際、多くの業者さんは
工事方法については詳しく説明しますが、
その前の診断については
十分に行わないことがあります。
もちろん、すべての業者さんがそうではありません。
しかし、工事の方法を選ぶ前に、
・今どこが傷んでいるのか
・雨水は入っていないのか
・下地は健全なのか
・どこまで補修が必要なのか
を把握することが大切です。
診断がなければ、
最適な治療方法も決められません。
人間が病院で検査を受けてから
治療方針を決めるのと同じです。
家を長持ちさせるために
リフォームは決して安い買い物ではありません。
だからこそ、
「安いから」「簡単だから」「工期が短いから」
だけで判断してしまうと、
将来的に大きな負担になることがあります。
大切なのは、その工事が家を本当に守れるのかどうか。
見た目だけでなく、見えない部分まで
考えられているのかどうかです。
もし複数の提案を受けて迷われているなら、
「なぜこの工法なのですか?」
「将来的なリスクはありますか?」
「雨水が入った場合はどうなりますか?」
と質問してみてください。
その説明に納得できるかどうかが、
業者選びの大切な判断材料になると思います。
家はこれからも長く暮らしていく大切な場所です。
だからこそ、工事そのものよりも、
まずは正しく状態を知ること。
それが後悔しないリフォームへの
第一歩なのかもしれません。
雨漏りのお悩みのある方や
屋根の補修をお考えの方、そして、
住まいのセカンドオピニオンのことなら、
ふくろうはうすの私、高橋まで、
お気軽にご相談ください。
「住まいの健康寿命診断」を行い、
お住まいを長持ちさせるための補修を
提案させていただきます。
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群馬県桐生市の工務店
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住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「遮光カーテンなのに暑い?意外と知らない
「遮光」と「遮熱」の違い」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。




