押し入れのカビの原因は床下の通気口?

土台として建物を支えている基礎の床下は、
普段あまり気にすることがありません。

ところが、床下の状態は建物の寿命にも関係してきます。

 

おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。

リフォーム・リノベーション専門店
ふくろうはうすの高橋です。

 

今回は、床下の通気口トラブルのパターンや湿気対策、
床下環境についてお話します。

床下の湿気の原因とは?通気口が教えてくれたこと!

「ふくろうはうす」では、押し入れの湿気についての
お問い合わせをいただくことがよくあります。

 

除湿シートを敷いたり、湿気取り剤を置いたりしたけど、
湿気が取れなくて、困っているという内容です。

 

多くの場合、床下の問題によって生じている場合があります。

 

湿気が多いということは、床下の狭い空間に湿気が滞留していて
逃げ道がない状態だということが推測出来ます。

 

ですので、床下の通気環境を整えてあげることで
押し入れの湿気の問題を解決することができます。

 

経験上、床下に湿気が溜(た)まる原因の約80%は
通気口が塞がれていることによるものです。

 

 

お家の南側は、掃き出し窓のような大きな窓があり
通気口の数が少ないです。

 

北側は、例えばスタッドレスタイヤを置いたり、
荷物を山積みにしたりと、物置のようになっていることが多く、
知らず知らずのうちに、通気口が塞がれていることがあります

 

通気口が塞がれてしまうと水蒸気がそこに溜(た)まり、
湿気が高くなります。

 

特に南と北などの通気口が塞がれてしまうと
風が通り抜けられなくなるため
湿気が滞留してしまいます

 

押し入れは閉じられた空間で、
基礎も同じような構造で作られているため、
特に湿気が溜(た)まりやすい状態となっています。

 

他にもトイレなど、仕切られた狭い空間ほど
湿気の影響を繊細に受けやすくなります。

 

お家周りを点検し、通気口が塞がれているようであれば、
物を置く場所を変えるなど、
通気口が塞がれないよう気を付けて、通気を確保してから、
床下に溜まった湿気の対処をしていく必要があります。

 

リフォームが湿気の原因となる残念なケース

以前、ウッドデッキを作ったことによって、
床下通気口が塞がれてしまったことで
床下環境が悪化した事例について、解説させて頂きました。

過去に記事を掲載していますので、こちらもあわせてお読みください。

[blogcard url=”https://fukurouhouse.jp/colum/healthy-life-span-diagnostician/remodeling-defects-molds”]

 

上記事例の他に、床下環境の悪化を引き起こす原因のひとつに
床下換気扇を設置したことによる湿気の拡散があります

 

ウッドデッキ設置時に、本来は必要のない床下換気扇を
勧められ取り付けた結果、逆に湿気に悩まされるという
本末転倒のケースです。

 

その床下換気扇設置によって、湿気対策どころか、
かえって湿気が高くなってしまったお客様を
私、高橋も多く見てきました。

 

 

お客様に詳しくお伺いしてみると
大手シロアリ駆除業者に床下換気扇の設置を勧められ、
ネームバリューのある会社だったこともあり、
信用してしまったとの事でした。

 

他のケースでは、ホームセンターによる施工や
新築後5年目くらいに白アリ防除の薬効が切れるタイミングで
ハウスメーカーから床下換気扇の設置を勧められたなど、
様々なお話を聞きます。

 

住まいの健康寿命診断士の私、高橋からすると、床下換気扇は、
全く意味がないばかりでなく、湿気を拡散しているだけになるため、
私からは「取り外しましょう」と提案させていただき、
これまで数多くの床下換気扇を撤去しました。

 

床下環境は、基礎の構造を見ながら
東西南北の風の抜け道を考えた換気経路の計画を立ててこそ
意味のあるものになります。

 

この入念な計画こそが
建物の寿命の決め手にもなりますので、
床下はしっかりと、換気経路を確保し
風通しのよい環境に整えておくことが大切です。

 

スケルトンリフォームによる床下湿気の解消と制振装置MAK-1(マックワン)設置

今回の記事で最後にもうひとつお伝えしたいことがあります。

 

床下のトラブルでたまに見かけることなのですが、
シロアリ駆除業者により基礎が破壊されていることがあります。

 

これは、建物の構造上重要かどうかに関係なく
基礎が壊されているため、基礎の機能を取り戻すため
床をはがしてやり直さなければならなりません

 

さらに、基礎をやり直すだけでなく、
床下の湿気のせいで、シロアリが建物まで上がり、
侵食されたことで、構造体の補修が必要になり、
スケルトンリフォームで大改造したことがありました

スケルトンリフォームとは、
土台、基礎、骨組みだけを残して施工する方法です。

 

 

そのお客様によると、
「市が行っている耐震診断を受けると耐震性が低かった」ため、
不安になって「ふくろうはうす」までご相談くださったとのことです。

 

そこで早速、直接お住まいに伺い、
住まいの健康寿命診断」を行いましたが、
床下がズタズタに壊されている状態で、耐震以前の問題でした。

 

お客様にとっては、シロアリ業者による不本意な工事をされた上、
修復のための工事をさらに行わなければならなくなりました。

 

不本意ながらも工事によってより良くなるならまだしも、
無駄に余計な費用までかかることになってしまったことは、
この上ない理不尽で残念なことです。

 

そこですべてを考慮した上で、
耐震性の問題については制振による対策の提案させていただき、
制振装置MAK-1(マックワン)の設置をすることになりました。

 

以前のコラムで制振装置MAK-1(マックワンについて解説しておりますので、
制振装置MAK-1(マックワン)の詳細についてはこちらをご覧ください。

[blogcard url=”https://fukurouhouse.jp/colum/healthy-life-span-diagnostician/traditional-wooden-architecture-and-vibration-control-system-mak-1″]

 

上記でも解説させていただいたように、
床下の湿気は、カビの原因になるだけでなく、
シロアリ発生の原因にもなります

 

湿気対策や床下の環境が気になる方は、
是非参考していただけたら嬉しいです。

 

そして、どうしてもその湿気と床下の状態が気になる場合は、
一度「住まいの健康寿命診断」を受診していただけたら
安心かと思います。

 

問題なければそれで安心ですし、
住まいの健康寿命」も総合的に診断結果が分かりますので、
今後のためにも役に立ちます。

 

何かしら対処が必要になった場合も、
お客様のご希望や状況等に合わせながら
最適な方法をご提案しますので、
安心して一度診断いただけたらと思います。

住まいの健康寿命診断申込

 

その他、お住まいについてのお悩みについても
住まいの健康寿命診断士」の私、高橋まで
お気軽にご相談下さい。

 

次回は「二世帯住宅への大型リノベーションをする際の住み分けの工夫とは?」のテーマで準備しています。お読みくださると嬉しいです。

[blogcard url=”https://fukurouhouse.jp/colum/healthy-life-span-diagnostician/large-scale-renovation-of-a-two-family-house”]

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