【続】ご家族での話し合いからスタートした大規模リノベーション ~祖父母から孫へと住み継がれる家~



ふくろうはうすのお客様で、
18年前に大規模リノベーションを行ったあと、
2回のリフォームをされたご家族がいらっしゃいます。



そのご家族が18年前に行った
大規模リノベーションのプラン作成に至るまでを
前回、お話させていただきました。



今回はその続き、大規模リノベーションの
プラン作成から居心地の良いお住まいの完成までを
お話させていただきます。




リビングの大空間をご家族で共有


当初、お客様は大規模リノベーションを行い、
お住まいが綺麗になればよい、とお考えでした。



しかし、新品の建材や住宅器具などに入れ替えるなど、
単純に綺麗になっただけでは、問題は解決しません。



ショールームを訪れると、最新の設備を備えた商品が
取り揃えられていて、気分が上がりますが、
商品=モノ」に囚われてしまうと、
ご家族が理想とする「住まいづくり」から、
軸がズレてしまい、思考停止状態になってしまいます。


誰でも意外に陥ってしまう、気付きにくいトリックです。



お客様は、同居されるご両親との暮らしにフォーカスされ、
改めて、ご家族皆さんで一緒に「住まいづくり」の
スタートラインに立たれました。



そこで、「ふくろうはうす暮らしの見学会」に
お越しいただき、オープンハウスの我が家を
体感していただき、本格的なプラン作成へと
移られました。



ご家族と話し合いを重ねる中で、
ご家族共通の趣味が卓球ということ、
おばあちゃんは昔からヨガをされていること、
などを伺っていました。



そこで、広いリビングを様々な用途で使うため、
仕切りやモノで遮らないよう工夫しました。



リビング階段の下にスペースがあり、
少し隠された落ち着く空間でしたので
子どもたちが勉強する時に使う場所として
確保しました。


リビング全体を広々と使うために、
簡単に折りたためる机と椅子を造り、
使わないときは片付けられるようにしました。



壁に丁番をつけて、
天板を下ろすと机の機能を果たし、
天板を上げるとスッキリと空間が広がります。



椅子も使い終わると、折りたたんで、
コンパクトにまとめて置いておくことが出来ます。



リビングの一角には、カラーボックスを利用して作った
収納ボックスを設置しました。



ボックスの組み合わせを変えることで、
スペースの仕切りを作ることができるように
工夫もしました。



ご家族それぞれがボックスを使えるように
エリア分けをしましたので、
子どもたちは、自分のボックスから勉強道具を持ち出し、
階段下の勉強スペースで勉強し、終了したら、
机と椅子を折りたたんで、勉強道具を片付けます。



勉強の度に毎回、机や道具を片付けるため、
置きっぱなし、散らかしっぱなしがなくなり、
家族共有のスペースをいつも整えておくことを
自然に意識するようになります。



子どもたちが階段下のスペースを使わない時間帯に、
おばあちゃんがリビングでヨガを行うなど、
ご家族の暮らしに合わせた住み分けもできます。



おじいちゃん、おばあちゃんとお孫さんが仲良しなので、
リビングで一緒に過ごす時間が増え、
コミュニケーションも取りやすくなります。


ご家族全員でリビングに集まる時には、
卓球台を出してきて楽しむこともできます。




大きな空間を活かし簡単な仕切りで分ける


リビングをひとつの大空間として活用したように、
ご家族の個室についても細々と造り込まず、
大きな空間を簡単な仕切りで分けることで
プライベートを確保する提案をさせていただきました。



例えば、子ども部屋は主に寝室のための場所として、
ご姉弟それぞれの空間を簡単に仕切りました。



昼間はリビングでご家族と一緒に過ごし、
就寝時に子供部屋を使うだけですので、
子どもたちがずっと部屋にこもってしまうのを
防ぐことにもなります。




大規模リノベーションで居心地のよいお住まいの完成


以前に同居された時に、
お互いに気を遣いすぎて居心地が悪くなった原因を
今回の大規模リノベーションでは、
改善する必要がありました。



ご両親とのヒヤリングと
息子さんご夫婦とのヒヤリングを通して、
生活時間が違うため、遠慮がちに生活を送ることになり、
その配慮がストレスとなってしまったのだろうと
想像できました。



そこで、
1階は、大空間リビングダイニングを中心とした
ご家族皆さんがくつろぐためのスペースと
ご両親のための居住スペースの両方の機能を備え、
2階は息子さんご家族の居住スペースとしました。



1階のキッチンを交換してメインキッチンとし、
2階には、サブキッチンを新設し、
簡単な料理ができるようにしました。


子どもたちの部活やご夫婦の仕事などで、
早朝や夜遅くの炊事をする場合は
2階で済ませることが出来ます。



玄関は、ご両親用と息子さんご家族用で分けましたが、
実は玄関ドアを開けると、たたきは繋がっています。



たたきの続きには、世帯別の土間収納を設置したので、
それぞれの土間収納を抜けて、家に上がるようになります。



お風呂は1階だけで、2階には新設しませんでしたが、
洗濯機は1階と2階にそれぞれ設置しました。



1階の洗濯室には洗濯機とガス乾燥機が置かれ、
ご家族共用のランドリールームといった感じです。


1階洗濯室の続きには、広々としたテラスがあり
たくさんの洗濯物を一度に干すことができますし、
花粉症対策のため、囲いテラスにすることも
できます。



2階の洗濯室にも、小さめのテラスを設置し、
洗濯物を干すことができますが、
あまり広いスペースではないため、
洗濯ものが多い時などは
1階の物干し用テラスを共有することになります。



こうして、居住スペースを上下に分けましたが、
ご両親と息子さんご夫婦の上下階の交流もできており、
誰がどこにいてもいいような感じに仕上がりました。



ご家族で時間をかけてご相談され、
住み分けを工夫していただいたことで、
ちょうどよい距離感を作ることができ、
ご家族全員の居場所がある居心地の良いお住まい
完成しました。



というわけで、ここまで、
大規模リノベーションのプラン作成から
お住まいの完成までのお話をさせていただきました。



次回は、大規模リノベーション後の
2回のリフォームについてのお話となります。
楽しみにしていただけると嬉しいです。


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馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。


次回は「【最終回】中長期計画で進めた大規模リノベーションとその後のリフォーム
祖父母から孫へと住み継がれる家~」のテーマで準備しています。

楽しみにしてくださると嬉しいです。

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