本漆喰の外壁は、塗り替えられない?~漆喰塗料という選択肢


もう14〜15年前になりますが、
社員旅行を兼ねて、姫路城の改修現場
見学したことがあります。



白鷺城(しらさぎじょう)と呼ばれるだけあって、
その白さをつくり出す漆喰の塗り替え
ちょうど行われていました。



どんな材料で、どんなふうに
壁が仕上げられていくのか、
その答えを間近で見ることができた
貴重な体験です。




伝統工法の再現


当時、現場では、伝統的な工法
徹底して再現されていました。



漆喰(しっくい)の材料ひとつ取っても
その土地に合わせて選びますが、
姫路城では九州産の石灰に、
瀬戸内海の海藻を合わせて
使っていたそうです。



たまたま現場監督さんが、
ちょうど壁の下地を塗っていて、
お話しすることができたので、
気になることを尋ねることもできました。



仮設の観光用エレベーターに乗り、
屋根の高さまで上がっていくと、
目の前で職人さんたちが
屋根に乗って作業をされていました。



瓦の漆喰、壁の漆喰、
それぞれの下地づくりまで
見せていただけました。



あんな距離感で仕事を見られることは
滅多にありません。



「一緒に漆喰を塗らせてもらえたらよかったなぁ」
なんて、思わず冗談も出てしまうほど、
手仕事の迫力に心を奪われました。




道具から伝統を守る


興味深かったことのひとつに、
漆喰塗りの「道具」まで
昔のものを再現して使っていたこと
です。



左官船も木製の昔ながらの船を使っていたし、
今ならミキサーで一気に練ってしまうところを、
一つ一つ丁寧に、昔の工法をそのまま、
再現して補修されていました。



道具から伝統を守る」という姿勢に、
本当に頭が下がる思いでした。




自分の手に馴染む大切な「道具」


道具」に思いをめぐらせると、
昔ながらの道具を作り続ける鍛冶屋さんは
今でもいらっしゃいます。



私も自分専用のノミやカンナを特注で作ってもらい、
10年、20年と使い込んでいます。



昔、ノミは使い終わったら、
休みの日によく研いでいました。



使える道具はきちっと最後まで
使い切ることができます。



最初は10〜12cmあるノミの刃先が、
10年ほどで1〜2cmになります。



刃先が1cmくらいになり、
これ以上研げないところまで
使い切ります。


また、道具にはが出るものです。



良い道具を使っても、
刃こぼれしたり、偏減(かたべ)りしたり、
「ああ、ここがまだ甘いんだな」と
自分の未熟さを諭されることもあります。



手入れの時間は、ある意味
振り返りの時間」でもあります。



馴染んだ道具は、こちらの加減を
ちゃんと理解してくれているかのように、
作業が早く、そしてきれいに仕上がります。



最近は替え刃式のノミやカンナが増え、
手軽で便利ではありますが、
使い捨ての感覚になるところもあります。



自分の技術を育ててくれるのは、
やはり手入れを重ねた本物の道具だと感じます。



昔は、職人が道具を忘れたら
「今日は仕事にならん」と
帰ってしまうこともあったそうです。



今なら大問題ですが(笑)、
道具が自分の一部のように
扱われていた時代でもありました。



姫路城の改修現場で見た、
昔ながらの道具と工法、
その姿勢に触れて、改めて思いました。



「道具を大切にすることは、
技を大切にすることなのだ」と。



これからも、
自分の手に馴染んだ道具たちと向き合いながら、
丁寧な仕事を続けていきたいと思います。


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住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「本漆喰の外壁は、塗り替えられない?
~漆喰塗料という選択肢」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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