最近、レコードやVHSといったアナログのものが、
若い人たちの間で再び注目されているそうです。

蓄音機を修理して音を楽しむYouTube動画を見て、
「こんな音が出るんだ」と驚く人も多いとか。
レコードの音は高音や低音をカットせず、
ノイズも含めてそのまま響く。
そこに独特の温かみがあります。
VHSとベータマックス
私の実家で、久しぶりに片付けをしていたら
VHSデッキが4台出てきました。
2台は直してあって、2台は壊れたままでした。
友人から預かって修理したけれど、
結局「もうDVDに移行するから」と
そのまま預かっているのが、
直してある方の1台です。
久しぶりにVHSを再生してみると、
問題なく作動して嬉しかったです。

当時の録画内容を今ではDVDやデータに移して
保存し直していますが、
ベータマックスの方が画質も音質も良かったなあ、
などと思い出します。
こうして昔の機械に触れていると、
子どもの頃のことがよみがえります。
最初に、おばあちゃんからもらったラジオを
分解して組み立て直して、
次に、壊れたテープレコーダーを
修理しました。
家電に限らず、家具の引き出しや椅子の足、
時にはタンスや金庫まで
「これ直せるかな?」と挑戦しては、
少しずつ学んでいきました。
お施主さんの家に父や祖父と一緒に伺ったときも、
「これ、元に戻らんかな」と困っている方がいると、
子どもながらに「ちょっとやらせてもらえますか?」
と声をかけて、修理させていただきました。
大人の方も寛容で、
遊ばせてもらったのがありがたかったです。
「できるかな?」から「直せたら楽しいな」へ
30年以上リフォームの仕事をしてきましたが、
ふと振り返ると、あの頃の経験が
今につながっているのだと感じます。
昔は、メカニカルな仕組みが多く、
五感を使って覚えることがたくさんありました。
素材の組み合わせや仕組みを直感的に理解しながら、
「これはこうすれば直る」という感覚を
養っていったのです。
ある時は古い目覚まし時計を
直したことがありました。

それはお施主さんの息子さんの形見で、
大切にされていたものでした。
「動けばいいな」と願う
ご家族の想いに応えられて、
本当に直ったときの喜びは格別でした。
そこから大きな仕事に結びついたこともあります。
直すことは、単なる修理ではなく、
人の想いを受け継ぐことでもあるのだと
実感した経験でした。
「できるかな?」から「直せたら楽しいな」へ
挑戦する気持ちは、子どもの頃から
ずっと変わっていません。
過去から学ぶこと
今の子どもたちは危ないと言われて、
ナイフ一つ持たせてもらえない時代です。
昔は、小さな怪我を通して危険を学び、
人の痛みや加減を知りました。
そうして経験を積んで、
少しずつ技術も心も育っていったのだと思います。

昔の人が大切にしていた
「実際に見て、触って、覚える」というやり方は、
本当に理にかなっていました。
アナログ的なものに触れるたび、
子どもの頃に積み重ねた経験が、
今の自分を支えているのだと改めて思います。
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ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「台風シーズンに備える屋根周辺の不具合と瓦のメンテナンス」
のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。