「リフォームをしよう」と思ったとき、
すぐに業者へ相談できる方は、
そう多くはありません。
むしろ、その前段階で、
たくさんの不安や迷いを抱え込み、
立ち止まってしまう方のほうが
圧倒的に多いと思われます。
今回は、ハウスメーカーの家に住んでいる
県外在住の知り合いから、
「リフォームをしようと思っているけど、
見積もりやプランが妥当なものかどうか
わからないから、見てもらえないか?」
と頼まれ、リモートで対応した時の話です。

提出されている見積もりとプランと写真を見て、
現状やプラン内容を想像しながら、
ふくろうはうすが過去に施工した事例の中から
同じようなケースを紹介して、
その時の現状や施工方法、費用などを
お話しました。
実際に知り合いの家の現状を見たわけではないことと、
提出されている調査診断資料が
詳細でなかったことなどから、
大まかな話になりましたが、
知り合いからは、別の施工方法があること、
費用のだいたいの目安もわかったことなど、
大変参考になったと喜ばれました。
「家が近くなら、
髙橋さんにお願いしたいのに…」と、
知り合いは残念がっていましたし、
私も近くなら駆け付けて、お家の状態を
確かめたいと感じながらのお話でした。
家の土台は大丈夫なのかという不安
表面的には内装をきれいに整え、
必要に応じて部分的な修繕を重ねてきたものの、
あるときふと、根本的な疑問が湧いてきたそうです。
「この家の土台は、本当に大丈夫なのだろうか」
「地震が来たとき、きちんと耐えられるのだろうか」

これまでは、なんとなくの安心感の中で、
目に見える部分だけを直してきました。
しかし築年数を重ねるにつれ、
その“なんとなく”が、少しずつ
不安へと変わっていったそうです。
そこで、耐震についてハウスメーカーに
調査を依頼したところ、床下の状態は
「危険」と告げられました。
ただ、その説明を受けながらも、
基準が分からない以上、
それが本当に深刻なのか、
判断する術がありません。
一方で話は着々と進み、
提示された見積もりは約800万円。
「800万円かければ、本当にこの家は良くなるのか」
その確信が持てないまま、
営業の流れに乗せられているような感覚も
拭えなかったそうです。
相談できる相手がいなければ、
そのまま提案を受け入れていたかもしれない。
築年数55年を越えているため、
補修が必要と言われれば、なおさらです。
他業者への見積もり依頼(セカンドオピニオン)
それでも「本当に必要な工事なのか」
という疑問は消えず、別の施工業者に声をかけ、
いわばセカンドオピニオンを求めました。
すると、同様の内容ながら、
金額はハウスメーカーより抑えた見積もりが
提示されます。

しかし、そこでまた新たな不安が生まれます。
「この見積もりは妥当なのか」
「説明を信じるしかないのではないか」
本当は、他に方法はないのか、
もっと良い選択肢はないのかを知りたい。
けれど現実には、
営業主導の話に巻き込まれてしまい、
気づけば“やるか、やらないか”の
二択を迫られている。
電話をかけることすら、
「勧められて断れなくなるのでは」
という恐怖が先に立ち、勇気が必要になる。
そんな心理が、ひしひしと伝わってきます。
築年数の経った家ほど、
欠陥リフォームや施工した後の後悔の話を
耳にする機会も増えます。
だからこそ、
「いっそ建て替えたほうが安心なのでは」
と考える方が多いのも、
無理のないことかもしれません。
リフォームに大きなお金をかけた結果、
数年後に住めなくなる不安より、
新築ならしばらくは安心できる、
という考え方です。
信頼できる業者との接点の難しさ
問題は、信頼できる業者かどうかを
見極めることの難しさです。
美しいプレゼンテーションや、
もっともらしい説明を前にすると、
自分が専門家でない以上、
本当のことは見抜けない。
「業者から見て良い」ことと、
「お客様にとって本当に得」なことが、
必ずしも一致するとは限らない ― その違和感が、
さらに不安を膨らませます。

内装や外装といった“化粧”の部分なら、
多少の失敗は取り戻せます。
しかし、一番大切なのは、
見えない躯体の部分です。
だからこそ、
構造や建物の歴史まで理解し、
全体を俯瞰して見てくれる、
本質的な目を持つプロが求められています。
とはいえ、お客様自身が
そこまで調べ尽くすのには限界があります。
口コミや紹介を頼っても、
必ず正解にたどり着けるわけではありません。
だからこそ、今回のように話を聞き、
見積もりの背景や工事内容を
一緒に紐解いていくことが、
「点と点が線になる」
きっかけになるのだと思います。
小さな疑問に丁寧に応え、
自分事として考えてくれる。
ほんの些細な質問にも、
新しい視点や方向性を示してくれる。
その積み重ねがあって初めて、
「次のステップへ進んでもいい」
と思えるのではないでしょうか。
不安が解消され、
説明の整合性が取れていけば、
施工そのものへの恐怖は、
納得と安心へと変わっていきます。

リフォームを始める前のこの段階こそが、
実は一番大切な時間なのかもしれません。
リフォームの前段階の疑問や不安のある方は、
ふくろうはうすの私、高橋まで、
お気軽にご相談ください。
国の補助金・桐生市の住宅リフォーム補助金の活用サポートはこちら
「ふくろうはうすの住まいるライフ」(FM桐生毎週水曜日12:40分~)はこちら
YouTube チャンネル「ふくろうはうすの住まいるライフ」はこちら
群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「道具と向き合うということ -
『左官辞典』が教えてくれる、職人の手加減」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。




