「最近、工事が遅れているらしい」
「材料が入らないって本当ですか?」
最近、お客様からそんなご質問を
いただくことが増えてきました。
ニュースなどで耳にされた方も
いらっしゃるかもしれませんが、
今、建築業界では、
さまざまな建材や材料の供給不足が起きています。
しかも今回の不足は、
単に「少し納期が遅れる」というレベルではなく、
現場によっては
「工事そのものが進められない」
状況になり始めています。
塗装工事の着工ができない!
実際に今、特に不足しているのが、
塗料や溶剤、水道関係の樹脂管などです。
小さな補修や内部塗装程度であれば、
ホームセンターを何軒も回って
材料を集めることもあります。

ですが、一斗缶のような大容量の材料になると、
そもそも店頭にはありません。
材料屋さんにも
在庫自体はあるのかもしれませんが、
「今後の供給が読めないため、簡単には出せない」
という状態になっているそうです。
そのため、すでに5月中旬以降に
予定していた塗装工事でも、
着工の見通しが立たなくなってきています。
お客様からも、「話には聞いていましたが、
しばらく塗装工事は難しそうですね…」
という声をいただいています。
溶剤系塗料は70%超の価格改定!?
今回の不足は、建築業界だけの話ではありません。
ちょうど現在工事をさせていただいているお客様が
医療関係のお仕事をされているのですが、
医療用手袋や樹脂製の注射器も
不足しているそうです。
実は、こうした製品の多くは
「ナフサ」と呼ばれる原料から作られています。
買い物袋に使われるポリプロピレン、
樹脂製品、塗料、接着剤、潤滑油…。
私たちの身の回りにある多くの製品が、
石油由来の原料を加工して作られています。
つまり、ひとつの原料供給が滞ると、
その先にある産業全体に
影響が広がっていくのです。
現場にいると、
「1か月程度で、ここまで一気に止まるものなのか…」
と驚くこともあります。
ただ、完全に“モノが存在しない”
というよりは、どこかで流れが止まり、
先に届かなくなっている印象です。
いわゆる“ボトルネック”の状態です。
少し前までは、建材関係も
なんとか流通していました。
ですが、それは問屋さんやメーカー側が、
決算期などに抱えていた在庫を放出していたことで、
何とか持ちこたえていた部分も
大きかったようです。
その在庫も、4月中旬頃から
徐々に底をつき始めています。
さらに今後は、価格面にも
大きな影響が出てくると予想されています。
特に溶剤系塗料については、
70%を超える価格改定の話も出ています。

もちろん、急に市場から
全ての在庫が消えるわけではないと思います。
ただ、必要な時に必要な量が入らない。
そして、価格も大きく上がる。
そんな状況が、少しずつ現実になり始めています。
また、住宅業界の中でも、
大手ハウスメーカーは比較的材料を
確保している状況があります。
年間の生産数が決まっているため、
かなり前から材料を押さえているからです。
一方で、地域の工務店や小規模事業者は、
その影響を真っ先に受けやすくなります。
実際に、すでに倒産している業者さんも
出始めています。
「工事したいのに材料がない」
「工程を組みたくても組めない」
これは現場として本当に苦しい状況です。
今後については、
職方さんたちとも頻繁に会議を行い、
どう対応していくかを相談する予定です。
アルミや鉄鋼関係への波及
また、こうした状況の中で、
新しい動きも出始めています。
知り合いのエコキュート工事会社さんでは、
新品部材の供給停止に備えて、
リユース事業へ舵を切ったそうです。
古いエコキュートを回収・修理し、
再利用品として設置する取り組みです。
今後は「新品を交換する」だけではなく、
「今あるものを活かす」という考え方も、
ますます増えていくのかもしれません。
さらに現在は、ルーフィング材も
不足が始まっています。
屋根の防水に使う非常に重要な材料ですが、
これが止まると屋根工事自体が進みません。

接着剤、溶剤系塗料、特殊燃料、潤滑油…。
建築現場は、実に多くの材料によって
支えられています。
そのため、ひとつ止まるだけでも、
全体工程に大きく影響してしまいます。
今後は、アルミや鉄鋼関係への影響も
懸念されています。
例えばアルミは、
精製時に膨大な電力を必要とするため、
日本国内だけでは供給が難しく、
輸入への依存度が高い材料です。
もし、輸送や燃料供給に影響が続けば、
住宅設備や建材全体へ波及していく
可能性もあります。
実際、鉄骨関係でも
「塗料がないため出荷できない」
という話が出ています。
鉄骨そのものは製作できても、
塗装工程が止まることで現場へ搬入できない。
その結果、建前そのものが延期になる。
そんな連鎖が、各所で起き始めています。
今まで、当たり前のように届いていた材料。
ですが、その“当たり前”の上に、
今の建築や産業は成り立っていたのだと、
改めて感じています。
今後、状況がどこまで長引くのかは、
まだ誰にもわかりません。
ただ、少なくとも今後しばらくは、
・工期の延長
・価格改定
・一部工事の延期
などが発生する可能性があります。

特に、水まわり設備や外装関係の工事については、
通常よりかなりお待ちいただくケースも
出てくるかもしれません。
できる限り状況を確認しながら、
工事方法や工程を調整し、
お客様にご迷惑をお掛けしないよう努めてまいります。
「今はどんな状況なの?」
「工事はいつごろできるの?」
このようなご不安がありましたら、
どうぞお気軽にご相談ください。
今後もその都度、
現況をお伝えしていきますので、
こまめにブログの方、
確認いただけたらと思います。
高橋俊博のおうちSOS はこちら
※ おうちの困っていることを今すぐ解決したい人向け
(質問を受け付けています)
外壁・屋根 メンテナンス診断 はこちら
※外装全般の補修、塗装、メンテナンスなどをお考えの方向け
(表面だけではわからない、見えない部分への適切な対処が大切です)
暮らしのリフォーム見学会 はこちら
※ リフォームについてご相談したい方向け
(まずは、ご相談にお越しください。不定期ですが、見学していただくこともできます)
現場監督・大工 求人募集 はこちら
※ ものづくりに興味のある方向け
(対面で、ものづくりが好きな社長と話をしませんか?)
国の補助金・桐生市の住宅リフォーム補助金の活用サポートはこちら
※ 補助金を上手に活用したい方向け
(国の補助金は最大217万円、桐生市の補助金は最大30万円交付されます)
「ふくろうはうすの住まいるライフ」(FM桐生毎週水曜日12:40分~)はこちら
群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「梅雨前に増えるシロアリとカビ!
見えない『床下の湿気』が家崩壊の始まり!」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。




