雨模様の天気が続いていますが、
梅雨が明けると、いよいよ、
暑い夏に突入します。
最近は「少しでも涼しく過ごしたい」
と考える方も多く、ホームセンターなどで
日よけ用品を探している姿をよく見かけます。
ところが、今年は、
シェードや簡易的なオーニングなど、
一部の商品が入荷しにくい状況に
なっているそうです。
そんな中で意外によく売れているのが、
昔ながらの「よしず」だと聞きました。

一見すると少し古風な印象がありますが、
実は理にかなった優れた暑さ対策なのです。
ホームセンターで人気のよしず
よしずは天然の葦(あし)を使って
作られています。
素材の内部は空洞になっており、
熱を伝えにくい特徴があります。
また、強い日差しを和らげ、
窓の外側で熱を遮ってくれるため、
室内の温度上昇を抑える効果があります。
実際に使ってみると、
「思った以上に涼しい」と感じる方も
少なくありません。
最近では「パッシブな暮らし」という言葉を
耳にすることがあります。
機械や電気の力だけに頼るのではなく、
自然の力や素材の特性を上手に活かして
快適に暮らそうという考え方です。
よしずやすだれは、まさに
その代表的な存在かもしれません。
篠竹(しのたけ)で作られたすだれも同様に、
風を通しながら日差しを和らげてくれます。

昔の人たちは、こうした自然素材を
当たり前のように暮らしの中で使っていました。
遮光対策は白よりも黒が効果的
今では見かけることが少なくなりましたが、
以前は「荒物屋さん」と呼ばれるお店がありました。
藁(わら)をよった縄や、よしず、すだれ、
竹かご、ざるなど、生活に欠かせない道具が
並んでいたものです。
そうしたお店には木綿の布も置かれていました。
桐生は織物のまちですから、
反物の端材などを活用して、
日よけや目隠しとして使うこともあったそうです。
今でいうシェードのような役割ですね。
布の日よけというと白いものを
思い浮かべる方が多いかもしれません。
確かに白は光を反射しやすい色ですが、
実は紫外線対策という視点では
黒にも大きな特徴があります。
黒色の顔料は紫外線を吸収し、
素材の劣化を抑える効果があります。
また、強い日差しを遮る性能も高いため、
条件によっては白よりも
遮熱効果を感じることがあります。
実際に農業の現場では、
黒い遮光メッシュシートが広く使われています。

農業用遮光メッシュシートで暑さ対策
私の実家でも、南側の大きな掃き出し窓に
農業用の黒い遮光メッシュシートを利用しています。
軒がしっかり出ているため、
軒先にカーテンレールを取り付け、
そこへメッシュシートを吊るしています。
必要のない時はカーテンのように畳んでおき、
日差しが強くなったらサッと引くだけです。
とても簡単な方法ですが、
体感では2〜3度ほど違うように感じます。
エアコンの効きも良くなり、
夏場の快適さが大きく変わります。
この遮光メッシュシートは、
もともと農業用として使われているものです。
ビニールハウスは、
夏場になると気温が非常に高くなります。
換気のためにビニールを巻き上げても、
一度こもった熱はなかなか抜けません。
そんな時に活躍するのが遮光メッシュシートです。
日差しが強くなったタイミングで
ハウス全体に掛けることで、
内部の温度上昇を抑えることができます。
農家の方は天候や気温を見ながら、
必要な時だけサッと広げて調整しているそうです。
野菜も私たちと同じ生き物です。
暑すぎれば葉が傷み、成長にも影響が出ます。

温度、湿度、水分量のバランスが
少し変わるだけでも育ち方は変わってきます。
近年は夏の暑さが一段と厳しくなり、
これまで必要なかった対策が
求められるようになってきました。
住宅も同じです。
強い日差しをそのまま室内に取り込めば、
どうしても暑くなります。
だからこそ、窓の外側で日差しを遮る工夫が大切です。
よしずやすだれ、布のシェード、遮光メッシュシート。
どれも特別な設備ではありません。
昔からある身近な道具ばかりです。
しかし、その効果は今の猛暑だからこそ
改めて見直されているように感じます。
最新の設備も大切ですが、
昔から受け継がれてきた知恵の中にも、
快適な暮らしのヒントがたくさんあります。
今年の夏は、少しだけ昔の知恵を
取り入れてみてはいかがでしょうか。
自然の力を上手に活かすことで、
思いのほか快適な夏を過ごせるかもしれません。
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