リフォーム後の不具合事例!その原因と解決法(屋根の補強編)

こんにちは。
リフォーム・リノベーション専門店
ふくろうはうすの高橋です。

 

突然ですが、あなたは、
リフォーム、リノベーションについて
どんな印象をお持ちでしょうか?

 

例えば、
「古くなって使い勝手の悪くなったキッチンが
リフォーム・リノベーションを行ったことによって
素敵に生まれ変わって、料理を作るのが楽しくなる」

 

といったように、現状が改善されることで、
生活の安全や快適を手に入れられることもあるか
と思いますが、いかがですか?

 

通常であれば、このように「不便が便利になり」
「不快が快適になり」「問題が解決してすっきり」
するのが、リフォーム・リノベーションのゴール
です。

 

ところが、
住まいの健康寿命」を診断する視点から
お客様のお悩みやお困りごとについて調査すると

 

以前、施工されたリフォームの業者の見立て違い
や不適切な施工によって、解決するどころか、
別の新たに不具合が引き起こされた
というケースがたくさんありました。

 

その中から印象に残っている事例について
1つずつ、詳しく解説していきます。

 

事例1:必要な補強がないまま葺(ふ)き替えられた屋根

 

相談内容

この事例は、15年前にリフォームの訪問業者
からの提案で、屋根の葺(ふ)き替え工事をしたという
お客様からのご相談で、現在、塗り替えについて
検討しているという内容でした。

 

15年前に、リフォーム訪問業者から
「このままでは屋根の劣化が進むので
将来のメンテナンスやコストを考えると
塗り替えるよりも、葺(ふ)き替える方がいいですよ」
と勧められて、葺(ふ)き替えを選んだそうです。

 

それから15年経ったのですが、
1年ほど前に、屋根からバタバタと音が響いて
くるようになり、
「そろそろ、メンテナンスが必要かな」と思い
塗装専門の会社など4社に
見積もりをしてもらったそうです。

 

業者から渡された見積もりは、
屋根の塗り替えに関する内容のみでした。
気になっている音のことを質問すると
「塗り替えをすれば大丈夫。音は特に問題ないで
しょう」という答えが返ってきました。

 

屋根から家の中まで響くような音が聞こえている
のに、音が響いている原因や「音は特に問題ない」
と断言する根拠の説明もないまま、
台風や大雨などに対して備えができるのか、
本当に「塗り替えをすれば大丈夫」という判断で
よいのか、不安になったそうです。

 

健康寿命診断の概要

お客様のお住まいを訪問して、
屋根に上ってみると、屋根の状態は綺麗で
劣化が進んでいるようには見えませんでしたが
(塗装業者は見落としていたのでしょうか)
屋根の一部に光が漏れているような隙間が
見受けられました。

 

その部分に近づいて、熱画像カメラで撮影し
持ち帰ってデータを診断、分析しました。

 

こんな感じの画像になります。

 

熱画像カメラは、熱を検知することができる
カメラです。物体から発している見えない光
「遠赤外線」を検知します。
画像処理で色をつけることで、温度の分布を
わかりやすく表示します。

 

熱画像はサーモグラフィと呼ばれ
温度の高いところは赤く明るく、
低いところは青く暗く表示されます。

 

テレビ番組などで、身体の温度の変化を見るため
熱画像(サーモグラフィ)をご覧になったこと
があると思います。

 

人を映すと、人の形をした動く画像が表れ、
お腹や胸の中心部は赤い色で、そこから手足へと
離れるごとに、色がオレンジ、黄色、緑に変化し
手や足の指先は青い色になる、あの画像です。

 

空気が入っていたり、下地が浮き上がっていたり
する部分には空間ができるので、周囲よりも若干
温度が低くなります。熱画像で見ると、
下地が浮き上がった部分は暗く映ります。

 

温度の違いから、空間のある場所や範囲を見極め
ることで、下地が浮き上がっている場所、つまり
補修が必要な場所を特定することができます。

 

原因と対処法

屋根の一部に隙間ができていた原因として
考えられるのは、

 

15年前に屋根の葺き替え工事をした時、
屋根をのせる前の、板金仕上げ工事の前に
下地のダメージに合わせて必要な補強をするという
手順を怠っていたのではないかということです。
(屋根をはがした時に、業者側はすぐわかった
はずです)

 

下地の浮き上がった部分を補修することなく
板金屋根をのせてしまったことが原因で
わずかな隙間ができ、風雨のたびに屋根が
揺れて、隙間が徐々に広がっていった
考えられます。

 

お客様に説明して、ご納得いただいたので
今回の施工では部分的に屋根をはがして、
下地の浮き上がったところを補修し、
バタバタする音の原因となっていた
屋根の隙間を塞ぐことができました。

 

その後、改めて塗装をしましたので、
台風や大雨に対しても十分に耐えられる状態に
回復しました。

 

屋根、外壁などは、日差しや風雨などに直接
さらされています。少しの見落としが、雨漏り、
ガタつきなどの不具合に繋がることがありますので、
注意を払いたいものです。

 

「うちの屋根大丈夫かな?」
と少しでも心配がありましたら、
住まいの健康寿命診断士」高橋まで、遠慮なく
お気軽にご相談くださいね。
お問い合わせはこちらから。

 

次回は2つ目の事例
「新築時から始まっていた外壁の腐食」
について、解説しますので、お楽しみに。

 

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