おはようございます。
こんにちは。
リフォーム・リノベーション専門店
ふくろうはうすの高橋です。
前回のコラムまで、5回のシリーズで
リフォーム後に発生した不具合についての
原因と解決法を解説しました。
「住まいの健康寿命診断士」の視点から
少し、専門的なところまで踏み込んだ
お話をさせていただきました。
建物の見える部分だけでなく、
外からは見えない基礎土台や骨組みまで診断して
適切な補修を施すのが大切だというポイントだけは
最低限おさえておいていただければ嬉しいです。
リフォーム後に不具合が発生してしまった
これまでの事例の注意点・教訓を踏まえて
リフォーム・リノベーションを思い立った時
どのように進めていけばよいか
今回は総ざらいしてお話します。
「リフォーム・リノベーションの施工」をいつ、どこに頼めばいい!?
リフォーム・リノベーションが必要になった時
あなたはどのようにして依頼先を探しますか?
家を建ててもらった建築会社や
以前にメンテナンスをしてもらったリフォーム会社に
相談しようと思ったら、会社自体がなくなっていたとか
あるいは、会社はあるけど、
担当者や職人さんがいなくなって頼みにくいとか
代わりの人が来てくれたけど、
これまでの経緯を知らないので、話がかみ合わないなど
このようなお声は意外と多いです。
「信頼できる相談先がない」
「どこへ頼めばよいかわからない」
実際「ふくろうはうす」にお問い合わせくださるお客様の
約3分の1が、このようなケースで、
しかも、この10年で増加傾向にあります。
昔話になりますが、
大工の棟梁が職人を率いて1棟1棟、
手間と時間をかけて家を建てていたころは
大工はお客様の家を定期的に訪ねて
不具合が見つかれば確認して修繕していました。
お客様も自然と家に目を向けていましたので
何か気になることがあれば
すぐ、馴染みの大工さんや職人さんに
相談することができました。
しかし、バブル経済と言われた1980年代後半を境に
住宅建築に工業化が押し寄せてきました。
大工や職人の手間を省く建築が主流になり
大量生産できる規格住宅、工業化住宅が増えました。
新築してお家のお引渡しが終わると、
建築会社とお客様とのご縁が切れてしまい、
建てっぱなしという状況が増えたと感じています。
お客様にメンテナンスの必要性を
全くお伝えしていない建築会社も多いため
いつ、どのようなメンテナンスが必要なのか
知らない、または関心が低いまま、
住み続けている状況です。
「住まいの健康寿命」を意識した視点で言えば
リフォームやメンテナンスは10年に1度、
少なくとも15年~20年に1度は必要です。
適切な時期に適切な補修を行うことで
お家の耐久性が高くなり、安心、安全、快適に
暮らし続けることができます。
建てっぱなしや無関心は
お住まいの寿命を縮めてしまいます。
不安のない終(つい)のすみかへ 分岐点は築20年
※ 終(つい)のすみかとは、生涯を終えるまで生活するための
住居のことを指します。
水回りの設備や給排水をはじめ、屋根や外壁、基礎回りなど
家の構造に関わる部分の劣化があちこち進んでくるのが
築20年前後です。
また、例えば30歳代で新築されたご家族であれば
20年後は、お子さんが成人を迎え、独立をして
ご夫婦2人だけの暮らしに戻っていく時期でもあります。
ご家族の構成が変わってくると、家の機能も変わってきます。
定年退職を数年後に控え、
老後やセカンドライフに備えるために
間取りの変更を含めた大がかりなリノベーションを
検討される方が多くいらっしゃいます。
先ほどお話したバブル期に建てられた数多くの住宅も今、
築20年~30年を迎えています。
築20年以上のお住まいで間取り変更を伴う場合
最も重要なチェックポイントは構造体です。
基礎土台や骨組みなどの構造体を補修、補強しても
10年以上の耐久性が見込めない状態の場合は
大がかりな増改築はお勧めしません。
逆に、基礎土台や骨組みがしっかりしているのであれば
補修、補強をすることで30年以上の耐久性が見込める
可能性があります。
ご夫婦の終(つい)のすみかとして快適に暮らせるような
リノベーションを行い、子どもや孫に住み継ぐことも
できます。
「リフォーム・リノベーションで」こんなはずではなかった…となる前に
リフォーム・リノベーションの必要性を考えるのは、
生活していて、傷みが気になったり、不便を感じはじめた時です。
ところが、新しいものに交換すれば、
生活が今よりよくなるだろうと思っていたのに
しっくりこなくて、また、追加のリフォームの
繰り返しを続ける方が少なくありません。
そんな悪循環に陥っている人たちに共通するのが
隠された本当の不便に気付いていないということです。
例えば、こんな事例がありました。
トイレだけのリフォームをしようと考えていたお客様が、
全面リフォームに切り替えられたことがありました。
トイレのリフォームは、
病気がちのおばあちゃんの不便を改善するためでした。
でも、これから先のおばあちゃんの暮らしのこと、
生活動線のことなどを突き詰めて考えてみると
トイレだけでなく、他にも改善するところがあると
気づいたそうです。
また、その中でもプロによる施工が必要なところと
自分たちで工夫してできるところが、明確になったそうで、
お客様の思いを軸に全面リフォームの内容が決まりました。
この事例のように、
これからどのような暮らしをしたいのかを考えて
その暮らしを実現するために必要なリフォーム・
リノベーションをイメージすることが大切です。
また、ふくろうはうすの「住まいの健康寿命診断」によって
お家の弱いところ、生かせるところが明確になり
弱いところは、どんな状態でどのような補修が必要か
わかります。
それを基に、いつ、どのようなメンテナンスを
行うのか、計画を立てることができます。
たくさんのお金をかけ、家族への思いを詰め込んで
建てた大切なマイホームです。
将来を見据えて、どのようなタイミングで、どれくらいの
費用をかけて、リフォーム・リノベーション、メンテナンスを
行っていくのか、自分たちで計画を立てることもできます。
「ふくろうはうす」は、お客様に寄り添って
お住まいの今と未来を一緒に作っていくお手伝いをしています。
リフォーム・リノベーションをお考えの方、
「住まいの健康寿命診断」を受けてみたい方
お住まいで気になることがある方は
「住まいの健康寿命診断士」の私、高橋まで
お気軽にご相談くださいね。
次回のテーマは
「日本初の純木造建築高層ビルの耐震性や木材について考察してみた!」
です。お読みくださると嬉しいです。