前回のコラムでは、薪ストーブについて、
お話させていただきました。
オフシーズンの薪集めから、
本場の冬を迎えますが、
薪ストーブを置くことに憧れている人は
結構いらっしゃいます。
プランニングの段階で、
薪ストーブの設置とペレットストーブの設置を
2パターンでご提案することもあります。
ペレットストーブの場合、
それほど大きな煙突は必要なく、
家の外に排気するためのスペースさえあれば
設置できますし、
メンテナンスも薪ストーブほどはかからず、
燃料代は灯油より若干安くなります。
今回は、ペレットストーブについて、
薪ストーブとの違いを含めて、
お話させていただきたいと思います。
手軽に設置できるペレットストーブ
オープンハウスにさせていただいている
我が家の2階には、ペレットストーブを
設置しています。
実は、本格的な薪ストーブを置きたいと
思っていましたが、
薪ストーブは2階に設置できないため、
ペレットストーブを置いたという経緯が
あります。
隣の実家には、
本格的な薪ストーブがあるため、
オフシーズンの薪集めを私も楽しんでいます。
薪ストーブはスペースを大きく取り、
しっかりと熱を保護するエリアが必要です。
また、薪ストーブの大きさに合わせて
炉台(ろだい)と炉壁(ろかべ)を考えていきます。
対して、ペレットストーブは、
我が家の場合、間近にソファを置いています。
火気に要注意というほどのことはなく、
ストーブ周辺に多くのスペースが必要
ということもありません。
ペレットストーブは、
放熱器が上面にあることが多く、
下から空気を送って、炎が上に立ち上がり、
上面から熱が拡散する構造になっていて、
上昇気流を使って暖かさが広がります。
前面のガラス窓は熱くなりますが、
側面、背面、下面は熱くなりません。
そのため、設置する場所に制限がある場合、
燃焼して炎が見えるペレットストーブを置くと、
輻射(ふくしゃ)熱の暖かさもあるため、
薪ストーブより手軽に使えます。
例えば、我が家の場合、
20坪強で、75~76㎡くらいですが、
家全体が十分暖まります。
ペレットストーブは消した後も暖かさを保つことができる
ペレットストーブには、
温度調節ができる機種と、できない機種があり、
できる機種は温度を自動設定することができ、
ペレットをくべる量を自動的に加減します。
仕事を終え、帰宅して、
ペレットストーブのスイッチを入れる場合、
例えば、25~26℃設定にして、
リモコンで操作することができます。
余熱の時間も含め、30分くらいで燃え始めますが、
部屋が暖まるのに1時間ほどかかるため、
寒さの厳しい時期には
帰宅後すぐ、エアコンで暖房を入れて、
ペレットストーブが燃え始めてから、
エアコンを切るなどの工夫をしています。
家全体が暖まるまでに、
2時間半くらいかかりますが、
暖まった時点で、
ペレットストーブのスイッチを切ります。
一度暖まると、
断熱性の高い家は冷えにくいため、
ペレットストーブを燃やし続けなくても、
暖かさを保つことができます。
ペレットストーブは一度火を落として、
スイッチをオフにしても、
残った燃料が灰になるまで燃やすため、
完全に火が消えるまで30分くらいかかります。
急きょ、出かけなければならなくなった場合、
強制的に空気の供給を遮断して、
消すこともできますが、次に点火する際に、
くすぶったりすることがあります。
通常は、残った燃料が完全燃焼するまで
そのまま自然放置します。
就寝の1時間前くらいに、火を落としますが、
朝方までほのかに暖かいというか、
寒さは感じられません。
使い方によって節約にもなりますが、
一度火を落とすと、次に点火するのに
時間がかかるという弱点はあります。
エアコンは空気を暖めるため、
壁や天井に蓄熱するまでに
かなり時間がかかるため、エアコンを消すと
部屋の温度も、すぐ下がってしまいます。
ペレットストーブは、朝まで、
ほのかに暖かさが残っていて、
軽くエアコンを入れるだけで十分暖かいため、
朝、ペレットストーブに火を入れることは、
あまりありません。
薪ストーブより手軽なため、
忙しい人や仕事帰りが遅い人などは、
ペレットストーブを選ばれることが多いです。
燃料のペレットとペレットストーブの設置費用
燃料のペレットについては、
桐生市の山に森林組合があり、
間伐材をチップにして、
ペレットストーブの燃料として
加工しているので、
それを購入して使っています。
例えば、10kg入りの袋で、
値段が 500~600円くらいです。
一日中連続して燃やすのではなく、
夜だけ使っていますが、
10kgのペレットで3~4日分を
賄(まかな)っています。
1ヶ月分くらいをまとめて購入していますが、
平均すると、1週間で2~3袋使うため、
常時20袋くらいストックしています。
ホームセンターに頻繁に用のある人は、
その時々に購入してもよいかと思います。
ペレット用の収納スペースが必要になりますが、
例えば、ペレットストーブの近くに、
大きめのおしゃれな缶などを置き、
ストックしているという人もいらっしゃいます。
施工の点では、薪ストーブの場合は、
煙突の施工や炉台(ろだい)、炉壁(ろかべ)の
施工が必要です。
一番簡単な薪ストーブで、
本体価格は20万くらい、
煙突の施工設置費用含めて60万円、
それに炉台(ろだい)、炉壁(ろかべ)の施工を加えると
70~80万円くらいの費用がかかります。
対して、ペレットストーブは、
壁に20cmほどの穴を空けて、
そこから煙突を外に出すだけなので、
施工が簡単に行えます。
本体価格は、30万円くらいから、
インテリアにこだわるなら40万円前後、
壁に穴を空けて煙突を施工する費用は
5~6万円くらいのため、
ペレットストーブは、
設置費込みで35~45万円前後
の費用がかかります。
まだまだ、ペレットストーブは
普及していませんが、
自然派志向で活用される人も増えると
思われます。
薪ストーブやペレットストーブの設置をご希望の方は、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談くださいね。
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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「『冬の寒さ対策』水回り編~ヒートショック対策と室内の効果的な暖め方」
のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。