「冬の寒さ対策」水回り編~ヒートショック対策と室内の効果的な暖め方


2025年を迎え、3週間ほど経ちましたが、
昨年から続くこの冬の寒さは、
例年より厳しいと感じています。



お家の中で様々な寒さ対策を
されていると思いますが、
今回は改めて、
簡単手軽にできる
冬の寒さ対策」について、
今回と次回の2回に分けて、
お話させていただきます。




トイレ、お風呂、キッチンなど水回りの冬の辛い寒さ


家族全員が集まるリビングは、
暖房器具を使って暖かくする時間が多いですが、
短時間のみ使う、トイレお風呂キッチンなどは
冷え切っているというお住まいが
まだまだ多くあります。



最近は、オープンな間取りの造りに人気があり、
特にキッチンは対面式キッチンが増え、
リビングダイニングと繋がっていますし、
場合によっては、ワンルーム風の造りで、
お風呂やトイレもリビングダイニングの空間と
繋がっていることもあります。



このような最近のお住まいだと、
リビングダイニングを暖かくすることで、
同じ空間にあるトイレ、お風呂、キッチンも
暖められるため、水回りだけ極端に寒い
ということがありません。



断熱性を重視している最近のお住まいは、
20年以上前に建てられたお家と比べると
寒さを凌(しの)ぎやすくなっています。



暑さ、寒さを緩和して、温熱環境改善するため、
大型リノベーションのご相談をいただく場合には、
断熱材で建物を覆うよう工夫しています。



方で、大がかりな工事をしないで、
トイレ、お風呂、キッチンなどの寒さについて、
何か、自分でできる対策はないか、
お客様からご質問いただくことも多いです。




ヒートショックが最も多いのは入浴時


まずは、トイレお風呂の対策ですが、
この2ヶ所に共通するのが、
衣類着脱して、肌をさらす場所であることです。



日本では、年間2万人くらいの人が
ヒートショックでお亡くなりになっており、
これは、交通事故による死亡人数より、
多いそうです。



そして、ヒートショックによる、家庭内の事故で
一番多いのが、入浴時です。



寒い場所で血管が収縮したところで、
急に熱いお風呂に浸かると、今度は血管が拡張して、
血圧乱高下します。



これが原因となり、
脳卒中を起こしたり、心臓に負担がかかったりします。



年配者に限らず、若い人にとっても、
体の負担になりますので、気をつけてくださいね。




ヒートショックを防ぐ4つの対策


そこで、まずは、お風呂のヒートショックの
原因をなくす対策を行いましょう。


<1> お風呂の換気扇を切る


入浴中は、換気扇を止めて、
お風呂から上がったら、
再度、スイッチを入れてください。


<2> お風呂の窓に梱包材のプチプチを貼る


お風呂の窓からも、冷たい空気が下りてきます。


そこで、梱包材のいわゆるプチプチを
サッシの窓ガラスの大きさに合わせてカットし、
両面テープで貼っていきます。


この方法は、お風呂に限らず、
窓の寒さ対策として、
チャレンジされている方も多いと思います。


プチプチは空気層があるため、
空気がたくさん含まれ、断熱効果が得られます。


<3> 洗面脱衣室にコルクマットを敷く


コルクマットは、プチプチと同様に、
空気がたくさん含まれているため、
洗面脱衣室に敷くのに最も効果的な素材です。


<4> 温風暖房機を使って室内を暖める


洗面脱衣室に
足元用セラミックヒーターを置き、
衣類を脱ぐ時に寒さを感じないよう、
お風呂に入る時間を逆算して、
先に室内を暖めておきます。


お風呂の天井に浴室暖房乾燥機を設置する
という方法もあります。


我々、工務店の立場からお勧めするのは、
洗面脱衣室お風呂の両方に
換気乾燥暖房機を設置することです。


この換気乾燥暖房機は、
電気ガスの両方のタイプがありますが、
ガスの特徴として、立ち上がりが非常に早く、
暖かさも長持ちすることが挙げられます。


もちろん、ご自身ができる対策ということで、
足元用のセラミックヒーターを使って、
室内を暖める方法も効果が高いです。


上記<1>から<4>の対策は、
お風呂のヒートショックの原因を
なくすために行いますが、
トイレでのヒートショックを防ぐためにも
有効ですので、是非お試しください。




キッチンの寒さ対策のポイントは窓と床


水回り全般の特徴として、お住まいの北側にあり、
日が当たらなくて、寒く暗いというのが、
昔の水回りのイメージでした。



キッチンの寒さも、お風呂やトイレと同じで、
足元の寒さが一番の原因です。



キッチンの熱の逃げ方が、
他の部屋と比べて約50%も多いのは
北向きにあること、換気扇があること、
古いキッチンでは、大きな出窓
設置されていたりすること、
などが原因になっています。



他には、勝手口があり、
土間コンクリートから冷気が上がっている
などもあります。



換気扇については、外の風の強さで、
プロペラファンが回り、逆流しで、
室内に冷たい風が入ってくることもあります。


対策としては、換気扇カバーをつける方法があります。



使い捨てタイプのメッシュシートを
取りつけるだけでも効果があります。



それから、キッチンの勝手口については、
窓や外壁に面しているところから、
冷たい空気が下りてきて、床に溜まります。



については、お風呂の寒さ対策と同じで、
梱包用のプチプチを貼ったり、
あるいは、プラスチック段ボールを貼ったり、
断熱フィルムを貼る方法もあります。



他にも、遮光タイプロールスクリーン
窓に設置する方法もあります。



少し厚みのある遮光タイプのロールスクリーンは、
下ろすと外からの光が全く入らなくなりますが、
その分、断熱性のあるものが多いです。



また、足元用セラミックヒーター
勝手口の窓際に置くと、
壁を伝って入ってくる外部からの冷気
遮断することができます。



勝手口と窓際が離れている時には、
小さめのセラミックヒーター2個使うと
床がだんだん暖まってきます。



暖まった空気が床から上へと上がってくるため、
少しずつ、足元の寒さが緩和され、
キッチンでの作業が苦にならなくなります。



今回は、水回りの寒さ対策についてでしたが、
次回は、寝室の寒さ対策について、
お話させていただきます。


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馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「寝室環境を整え、睡眠の質を上げるための
寝床(しんしょう)内環境の工夫~冬の寒さ対策」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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