前回のコラムでは、K様邸の新築について、
お話させていただきました。
先日、2025年1月25日(土)~26日(日)には、
K様のご好意をいただき、新築見学&相談会を
2日間に渡り、開催させていただきました。

今回は、この新築見学&相談会での
様子についてお話させていただきます。
「住まいの健康寿命診断」と熱画像カメラ
「健康長寿の家、新築見学&相談会」へ
お越しくださったお客様には
「住まいの健康寿命診断」を無料で
プレゼントさせていただきました。
そのプレゼントがきっかけで
「住まいの健康寿命診断」について、
「具体的には、どんな事をするのですか?」と
事前にお問い合わせをいただき、
調査診断の内容をお話させていただきました。
「住まいの健康寿命診断」は、
建物の状態を見極めるための調査診断で、
その診断結果に基づいて、
リフォームを行う際の工法ややり方を
決めていく目安となるものです。
ホームインスペクションをより柔軟にして
お客様用にカスタマイズしたようなイメージです。
病院で健康診断を受けるのと同じで、
建物に弱っているところなどがないか、
見極めて、結果をお伝えし、
場合によっては、補修や補強について
説明させていただきます。
その調査診断のためのアイテムの1つが
熱画像カメラです。

私がいつも使っている熱画像カメラの
重さは1kgほどあり、結構な重さがあります。
モニターの前にレンズがあり、
レンズを被写体に向けると赤外線を感じて、
0.01℃単位で温度測定ができます。
赤外線の熱感知による温度分布の変化を
数値化して捉えますが、
温度の違いにより、
高温の部分は赤から黄色になり、
低温の部分は紫から黒になります。

例えば、お家の中で寒さを感じても
どこから熱が逃げているのか分かりませんが、
熱画像カメラで撮影すると、
窓のガラス面から逃げているとか、
サッシの入り口から漏れているなど、
可視化することができます。
また、見た目には何ともない外壁でも、
熱画像カメラだと、
水分がある部分は暗く映るため、
見当をつけて熱画像の精度を上げていくと、
ダメージが見つかることもあります。
気づかぬうちにシミが発生していたり、
湿気を帯びて内部結露していたり、
カビやシロアリが発生していた事例もありました。
熱画像カメラは、
人間の体を診断するレントゲンのようなもので、
人の健康と同じで、早期発見が可能となり、
早期治療が出来るようになります。
気になるところをそのまま放置して、
大事に至らなければよいですが、
結果的に大掛かりな工事になってしまった事例を、
今までかなり見てきました。
ダメージが小さいうちに補修を行うと、
工事期間が短く、費用も少なくて済みますが、
ダメージが進行してしまってからでは、
工事期間も長く、費用もかさんでしまいます。
お住まいに小さな違和感を感じたら
早めの「住まいの健康寿命診断」を
お勧めしています。

「住まいの健康寿命診断」の調査診断は、
通常、5万5千円の費用をいただきますが、
今回の見学&相談会では、
無料プレゼントとさせていただきました。
診断結果という形で、ファイルにして
調査診断報告書をお渡ししています。
補修の際の費用や時期など、
逆算して計算することができるので、
お家の健康カルテとして、
ご活用いただければ嬉しいです。
これまでのテーマ「住まいの健康寿命診断」
と熱画像カメラについては、FM桐生さんのラジオ
「ふくろうはうすの住まいるライフ」でも
お話させていただいています。
日中の暖かい日差しで室温をキープ
「健康長寿の家、新築見学&相談会」は、
暮らしのイメージを五感で体感していただく
こともポイントのひとつでした。
1日目の午後にご予約いただいたお客様は、
敢えて、暖房を入れていない状態で、
お迎えしました。
天気が良く、日中の暖かい日差しを
室内に取り込んでいたため、
室温が17.5℃、湿度が52%になり、
玄関に入ると寒さを感じないくらいの
適温をキープしていました。
お客様に、暖房を入れていないとお伝えすると、
「暖かいですね」と驚かれていました。
「これから1時間ほどご案内する間に
薪ストーブを焚きつけて、
ほんわかした暖かさを体感していただきます。」
とお伝えして、
暖房を入れていない状態を体感していただき、
薪ストーブを焚くところも見ていただきました。
この日は、午後になって、
初めて薪ストーブの火を入れました。

薪ストーブの前面のガラス扉から見える火が
パチパチと爆ぜる様子がなんとも心地よく
火を入れて、30~40分で家全体が暖かくなりました。
「ほのかな暖かさが良いですね」
とお客様からご感想をいただきました。
見学会でのご相談:新築か?リノベーションか?
お家の中を一回り見学した後、
着座してお話させていただきました。
おそらく、息子さんか娘さんのご夫婦と
同居の予定があると思われるお客様で、
現在のお住まいをリフォームして、
将来的に2世帯で使えるのか、
という内容のご相談をいただきました。
細かく間仕切りがされている昔ながらのお家で、
リビングと水回りが離れているので繋げたい
とお考えでした。
見学されたK様の新築のお家は、
ワンルーム感覚で、広々とした空間を
現在は楽しまれていますが、
ゆくゆくは、大空間に簡易間仕切りを設置し、
仕切ることも可能です。

あまり造り込みすぎないことで、
空間の使い方に自由をもたせられることに、
お客様は、ご納得いただいたようでした。
また、別の時間帯のお客様からは、
築40年以上経っているお住まいについて、
建て替えか、リノベーションか、
悩まれているというご相談がありました。
業者に相談しても「建て替えましょう」と
提案されるばかりで、「リノベーションは
できません」と言わんばかりだったそうです。
建て替えないと新築並みのスペックを得られない
と思われている人も多く、
家は、古くなったら建て替えるもの
ということが、当たり前になっています。
手を入れたものの、
あとあと問題が発生することをためらって
大型リノベーションをやりたがらない業者が
多いのも事実です。
他には、現在のお住まいは、
夏は暑く冬は寒いけど、
断熱リノベーションで解決できますか、
というご相談もいただきました。
リノベーションでどこまでできるのか、
もちろんご予算との兼ね合いもありますが、
どこまで希望を実現できるのかというところが、
お客様が最も知りたいところです。

おおよそのお話をお伺いして、
建て替えとリノベーションの場合の
シミュレーションについて
お話しさせていただきました。
今回の「健康長寿の家、新築見学&相談会」には、
FM桐生さんの「ふくろうはうすの住まいるライフ」で
パーソナリティを務めて下さっている、
小林さんもご参加くださいました。
小林さんが、実際に見学会で体感されたことや
見学会当日の様子、ご感想などを
ラジオでお話して下さった回の動画が、
こちらになりますので、
よろしければ、ご覧になってくださいね。
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「ふくろうはうすの住まいるライフ」(FM桐生毎週水曜日12:40分~)はこちら
YouTube チャンネル「ふくろうはうすの住まいるライフ」はこちら
群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「今どきの木造住宅に使われている柱や梁(はり)の素材
『集成材』の寿命」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。