「ふくろうはうす」では、
お住まいの内装で壁の仕上げを行う際に、
漆喰(しっくい)塗りをご提案することが多いです。
漆喰(しっくい)は、調湿作用があるため、
高温多湿の気候の日本に合っています。
自然素材のため、多少はヒビが入りますが、
素材の特徴なので、自然な風合いを
楽しんでいただければと思います。
今回は、そんな漆喰(しっくい)について、
お話させていただきます。
漆喰(しっくい)塗りの部屋の心地よさ
先日、オープンハウスの見学に来られたお客様から、
漆喰(しっくい)塗りの壁をご覧になり、
「お部屋の空気感が、すごくいいですね」
という感想をいただきました。
お客様は、ご自宅のリビングで教室をされている
ピアノの先生とのことで、
同業のご友人のお話をしてくださいました。
そのご友人は、
漆喰(しっくい)塗りの壁の部屋で
レッスンをされているそうで、
そのレッスン室の心地よさは何だろうと
思われていたそうです。
漆喰(しっくい)を塗られた部屋は
音響もよくなります。
来場いただいたそのお客様は、
外装の施工を予定されていますが、
ピアノを置いてある14畳のリビングの壁の
漆喰(しっくい)塗りについて、追加で、
施工のご依頼をいただきました。
そこで、梅雨の訪れる前に、
雨漏りが懸念される場所の調査、診断を行い、
外装の施工を完了させた後に、
リビングの漆喰(しっくい)塗りに
移らせていただくことになりました。
珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)は有害物質を吸着し無毒化する
室内の天井、壁を仕上げるために、
一般的には、ビニールクロスを貼ると、
手っ取り早く改装することができます。
お客様も、天井や壁の補修については、
クロスの貼り換えかな、と思われがちです。
「ふくろうはうす」では、
機能面のメリットを考え、漆喰(しっくい)か、
珪藻土(けいそうど)をご提案しています。
珪藻土(けいそうど)は、
私が「ふくろうはうす」を立ち上げたころに
よく、ご提案していました。
珪藻土(けいそうど)には、
細かいミクロの大きさの穴が空いていて、
湿気やホルムアルデヒドを吸着させます。
20年ほど前の当時は、新建材から発生する
揮発性の化学物質を原因とする
シックハウス症候群が問題になっていました。
その原因となるホルムアルデヒドを
吸着する建材として着目されたのが、
珪藻土(けいそうど)でした。
ビニールクロスは、
素材自体に呼吸性が全くないため、
珪藻土(けいそうど)の調湿効果は、
ビニールクロスの何倍も優れています。
漆喰(しっくい)にも、
何ミクロンという細かい穴が空いていて
二酸化炭素や湿気と一緒に
ホルムアルデヒドを吸着させます。
ホルムアルデヒドや他の有害物質は、
空気中の水分や二酸化炭素と
珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)の
吸着システムとの相乗効果で、
加水分解され、無毒化されます。
湿気と一緒に有害物質を取り込んで、
分解が完了すると、
まだ、吸着されていない有害物質を
取り込んでは分解するという機能が
繰り返されます。
最近、
珪藻土(けいそうど)より漆喰(しっくい)が
好まれるようになったのは、
漆喰(しっくい)を塗る時に、
表面にいろんな模様を施すことが
できるためかと思われます。
漆喰(しっくい)は、
コテあとのパターンを選んだり、
表面をスポンジでたたいて平らにして、
月のクレーターのような模様を楽しんだり、
することができます。
最近は、漆喰(しっくい)が多くなりましたが、
珪藻土(けいそうど)で仕上げてくださいと
指定されるお客様も、一定数いらっしゃいます。
DIYで漆喰(しっくい)塗りにチャレンジ
ホームセンターでは、
プラスチック製のコテと一緒に
DIY向けの塗りやすい漆喰(しっくい)が
セットで売られています。
DIY用のため、塗りやすく作ってあり、
接着剤としての樹脂がたくさん入っているため、
細かいミクロの穴が塞がってしまい、
残念ながら、調湿作用は半減されます。
しかし、機能がゼロというわけではないので、
ご自身で楽しみながら塗ってみたい人には、
十分使える素材ではないかと思います。
DIYで途中まで塗ってみたけど、
やはりプロに頼みたいと
ご相談いただくケースもたまにあります。
漆喰(しっくい)は、もともと
クロスの上から塗るという基本ベースの元で
作られています。
例えば、
「ヤニで黄色くなったところに塗れますか?」
という場合、
説明書に「塗れません」とは書いていません。
念のため、シーラーなどで下塗りをしてください
という但し書きがありますが、
下塗りを省いて、いきなり塗る人がほとんどです。
タバコのヤニは成分が水性のため、
漆喰(しっくい)を塗った後、
ヤニがじわっと浮き出してきて、
シミになってしまいます。
「何回塗ってもこうなります」と、
お客様からご相談いただきましたが、
下処理がされてないため、
上から何回塗り重ねても同様になります。
ここからは、私たちにお任せいただき、
シーラーなどで下塗りを行い、
仕上げさせていただきました。
別件では、間違って私たちが使うような
プロ用の漆喰(しっくい)を買ってしまったそうで、
「塗ってはみたけど、すぐに固まってしまって
とてもじゃないけど塗り広げられない」と
ご相談いただきました。
そこで、使った材料を見せていただき、
それに見合った下処理の仕方で
施工させていただきました。
自分でやってみたけどお手上げ、という場合には、
「どんな素材でどんな塗り方をされましたか?」
とお伺いすることから、解決策を探ります。
興味を持って、チャレンジしてみるのは
素晴らしいことと思います。
DIYに挑戦したい人で、材料や道具の選び方に
困っている人、やってみたけどお手上げの人は
ふくろうはうすの私、高橋までご相談くださいね。
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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。
次回は「天然の杉材が持つ暖かみと自然調湿効果~
床・天井施工のメリットとデメリット」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。