築90年の住まいに残されていた工夫~ 昔の大工さんの仕事に学んだこと


以前、築90年ほどの昔ながらの
伝統工法のお住まいを、
フルリフォームさせていただいたことが
あります。



おじいさまの代から受け継がれてきたお家で、
大きな改修は少なく、途中で水まわり
部分的な増築が行われていました。



現在は代替わりされ、
お孫さんのご家族がお住まいです。




40年前の増築部と古い躯体との最適なバランス


現場を確認してまず感じたのは、
築90年の部分と、
昭和50~60年代頃に増築された部分の
つながり方」の良さでした。



増築部もすでに40年近く経っています。
補修跡や境界を見ると、築90年部分との
躯体の違いは明確です。



しかし、古い躯体に無理につないだ形では
ありませんでした。



天井裏に入り、梁や土台、
荷重の流れを確認すると、
当時の大工さんが相当考えて
施工されたことが見えてきます。



「なるほど、こうやってを逃がしていたのか」
そんなふうに納得する場面がいくつもありました。



もともとの伝統工法部分の土台
非常にしっかりしていました。



増築時には、その強さを消してしまうのではなく、
うまく生かしながら新しい部分を接続しています。


単純に補強を足したわけではない。



バランスを考え、家全体の力の流れ
崩さないよう施工されていたのです。



もし、この工夫がなければ、
東日本大震災のような大きな揺れには
耐えられなかったかもしれない、
そう感じるほど、
仕事の意味がはっきり見える現場でした。




保たれた耐震バランスを慎重に読み解く


今回の
築90年の伝統工法のフルリフォームでは、
新旧の取り合う部分を解体し、
増築部スケルトンに近い状態まで戻しました。



梁、柱、土台、屋根の骨組みだけにして、
改めて全体の耐震バランスを確認していきます。



ここで難しいのは、
「古いから弱い」
「新しくすれば安心」
という単純な話ではないことです。



長い年月をかけて保たれてきたバランスがあります。
そこを理解せずに手を入れると、
かえって住まいを傷めてしまうこともある。



だからこそ、古い家のリフォームは
慎重さが必要です。




昔の大工さんの仕事を感じられることが楽しい


実は、施主さまは弊社へ来られる前に、
何社もの会社へ相談されていました。



設計図面もほぼ完成し、
施工直前の状態だったそうです。



構造図を見せていただいた時、
気になる点がありました。
「ここのバランスが少し悪いですね」



既存状態のまま耐震補強するなら理解できます。
しかし、増築部と既存部を改変する計画で、
そのまま施工すると
問題が起きる可能性がありました。



率直にそのことをお伝えすると、
施主様は深く考え込まれていました。



施工直前のご相談。
これも、何かのご縁なのかもしれません。



私自身、こうした現場は
楽しみでもあります。



昔の大工さんの仕事を見ると、
「こう考えたのですね」と尋ねたくなる。
すると、建物が教えてくれるような
感覚があります。



見えないところにこそ、理由がある。
そんなことを改めて教えられた現場でした。



昔ながらの伝統工法のお住まいの耐震のお悩みや
リフォームの計画がある方は、
ふくろうはうすの私、高橋まで、
お気軽にご相談ください。



今後のお住まいの使い方をゆっくりと考えながら、
プランを一緒に考えていきましょう。


高橋俊博のおうちSOS はこちら
※ おうちの困っていることを今すぐ解決したい人向け
(質問を受け付けています)


外壁・屋根 メンテナンス診断 はこちら
※外装全般の補修、塗装、メンテナンスなどをお考えの方向け
(表面だけではわからない、見えない部分への適切な対処が大切です)


暮らしのリフォーム見学会 はこちら
※ リフォームについてご相談したい方向け
(まずは、ご相談にお越しください。
不定期ですが、見学していただくこともできます)


現場監督・大工 求人募集 はこちら
※ ものづくりに興味のある方向け
(対面で、ものづくりが好きな社長と話をしませんか?)


国の補助金・桐生市の住宅リフォーム補助金の活用サポートはこちら
※ 補助金を上手に活用したい方向け
(国の補助金は最大217万円、桐生市の補助金は最大30万円交付されます)


「ふくろうはうすの住まいるライフ」(FM桐生毎週水曜日12:40分~)はこちら


YouTube チャンネル「ふくろうはうすの住まいるライフ」はこちら
※ FM桐生ラジオ番組「ふくろうはうすの住まいるライフ」をYouTubeに上げています
(暮らしや生活を主題にしたお話を展開しています)




群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「家の歴史をたどる時間 – 『住まいの健康寿命診断』で
大切にしていること」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

Spread the love
上部へスクロール