住宅建築の変革と中古住宅活用のための『住まいの健康寿命診断』


バブル時代の1980年代後半から1990年代前半にかけては、
住宅建築の大きな変革期だったと思います。
外国から安い輸入材が大量に入ってきて、
国内でもさまざまな新建材が開発されました。



前回のコラムでは、
建物の構造材として使われている木材の耐久性や
無垢材と集成材の強度の違いについて解説しましたが、



今回は、家の建て方や建材で違ってくる「住まいの健康寿命」や
中古物件を探してリフォームする時に参考にしていただきたい
住まいの健康寿命診断」についてお話します。



おはようございます。
こんにちは。

リフォーム・リノベーション専門店
ふくろうはうすの高橋です。



群馬県桐生市のリフォーム・リノベーション専門店「ふくろうはうす」では、
毎週月曜日に「住まいの健康寿命診断士」の私、高橋俊博が、
暮らしに役立つ住まいのコラムを配信させていただいていますので、
見逃さないように、このホームページをお気に入り・ブックマークに
追加しておいてくださいね。





住宅の大量生産と大量消費?



1960年代頃から、あらかじめ工場で加工した建材や部材を
搬送して、現場で組み立てるプレハブ工法の工業化住宅
大手ハウスメーカーによって、全国でたくさん建てられました。



1990年代には、建築木材を工場の機械で自動切断して
接合部を自動加工するプレカット工法が普及して、さらに
木造建築の現場が様変わりしました。



大工が手をかけ隅々まで造り込む技術の建築から
搬入された木材を現場で組み立てていくだけの
大工の手を煩わせない簡単便利な建築に移行し
住宅は大量生産大量消費の時代になりました。



とコストを省くことが優先される家づくりが主流になる中、
私自身、時折下請けで入った現場では
「もう少しだけ手をかければ、使い勝手や家の持ちも良くなるのに…」
と感じ、もどかしさ無念を味わうことが増えました。



新築の現場で、お客様と話をするうちに仲良くなり、
住宅の引き渡し後に、「元請けさんには言いにくくて…。
施工中から気になっていた部分の手直しをお願いしたい。」
施工のご依頼をいただくこともありました。



このような体験から「建築工程の手間工夫すれば
コストはそのままで間取り使い勝手をよくすることが
できるのではないか」と考えるようになりました。



お客様のご要望に柔軟に対応し、
施工後の暮らしが楽しくなるような家づくりのために
自分の経験や技術を活かせないだろうかという思いに後押しされ、
2000年に会社設立することになりました。



新築やリフォーム・リノベーションを通して
お客様とご家族の暮らしの安全、安心と幸せをお届けできるよう
ふくろうはうす」そして「チームふくろう」の仲間と共に
日々、精進しています。



現在では、昔ながらの伝統建築の技術を使わなくても、
家が完成するようになり、
職人の手仕事の技術経験の積み重ねで身につけるなどを
磨ける現場がなくなり、技術の継承が難しくなってきました。



若い世代の職人には、
伝統建築の技術を見たり触れたりできる現場があれば
関わってほしいと思いますし、
普段から自分の五感を通して建物の変化に気づく
感性知識を養ってもらいたいと思っています。





築20年と築40年以上の家の「住まいの健康寿命」の違いは?


必要に応じて適切にメンテナンスを行っていれば
大量生産、大量消費された築20年前後の工業化住宅よりも、
伝統工法で建てられた築40年以上の家の方が
長持ちする(住まいの健康寿命が長い)と言えます。


前回のコラムで解説しました



新建材と呼ばれる集成材や強制乾燥材の
住まいの健康寿命」は未知数ですが、
おそらく自然乾燥の無垢材より短いと思われます。


ただし、新建材は、日々技術が進んで進化しています。



例えば、杉材を米の接着剤で強力に圧縮して仕上げた
自然素材に近い集成材もあります。



基礎や構造体には無垢材が向いていますし、
新建材の方が向いている使い方もありますので、
それぞれを補い、適材適所で使うと良いですね。





中古住宅の「住まいの健康寿命診断



中古住宅を購入する際に「住まいの健康寿命診断」を行うと、
住宅があとどのくらい持つのか、
希望するリフォームに耐えられる構造かどうかなどを
判断することができます。



また、5年後、10年後など将来的に必要なメンテナンス事項
必要な費用なども見積もることができます。



気に入った家が見つかれば、40~50年前の建物でも
リノベーションをして十分に活用できます。



中古住宅をリフォーム・リノベーションする時には
再利用できる建材が意外とたくさんあります。



床材の場合、新建材だと削って使うことができませんが、
多少厚みがある無垢材であれば、表面を削って薄く着色すると
いい木目が出てきて生まれ変わります。



天井材の場合、昔はベニヤ板ではなく、
ヒノキや杉を削って一枚一枚仕立てた板を使っていたため
洗浄して乾かすことで再利用することができます。


最近は、わざわざエイジング加工した床材も流行っています。



ご要望があれば、床材や腰板、天井材を再利用して、
表面に少しダメージを残したような雰囲気で仕上げることもあります。



ご家族が幸せに暮らすためのプランニングや施工を
中古住宅の個性を活かしながら探っていくことは、
やりがいがあり、楽しいことでもあります。



中古住宅を探してリフォーム・リノベーションしたいと
考えている方の参考になれば嬉しいです。



群馬県 桐生市、みどり市、太田市、伊勢崎市、前橋市
中古住宅のリフォーム・リノベーションを検討している方は
住まいの健康寿命診断士」の私、高橋まで
お気軽にご相談ください。



住まいのお悩みやお困りごとについても
お気軽にお問い合わせくださいね。

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次回は「サイディング外壁の種類とメンテナンス、モルタル外壁との違いは?」
のテーマでお届けします。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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