構造材としての集成材の寿命と家の強度、修復の判断基準

家という建物はたくさんのパーツの組み合わせによって出来上がっているため、
使われている建材の寿命が、家の寿命に大きく関わっています。

 

集成材」は、新建材として、今から30年ほど前、
1980年代後半から1990年代前半にかけて使われ始め、
多くの建物に採用されてきました。

 

しかし、柱や梁(はり)に使われているものは
接着部分に剥がれが起こり、問題になってきました。

 

今回は、構造材に使われている「集成材」の寿命と、
寿命を迎えた「集成材」は、補強することによって
家をもたすことが出来るのかどうかなどを解説していきます。

 

 集成材の寿命は15年?

1980年代後半、輸入住宅に人気が集まったことで、
日本では輸入住宅が盛んに建てられました。

 

主に輸入住宅の柱材として使われた集成材接着不良
言われていましたが、直接、大量輸入されました。

 

そして、輸入住宅だけでなく、
既存の日本の住宅建築の場でも使われるようになりました。

 

集成材は、初期強度は無垢材の約1.5倍あると言われ、
当時はよい建材として、日本全国に広がり、
多くの建物の構造材として使われました。

集成材は多くの建物の構造材として使われています

ところが、建てられて15年ほど経過した頃、
今から約20年前、「柱や梁(はり)が割れてきた
などの問題が起こり始めました。

 

「原因は何だろう?」と調査した結果、
問題を起こしていたのは、
海外から大量輸入された集成材であることが判明しました。

 

その集成材の製造メーカーは、
15年以上の保証はできないという見解でした。

 

理由は、木材を貼り付けている接着剤の強度
15年以上持つかどうか未知数だからとのこと。

 

集成材は断面寸法の小さい木材を接着剤で貼り合わせ、
圧縮して一体化させたものです。

 

接着力が落ちると、木材の強度も弱くなります。

 

当時、日経ホームビルダーなどにも取り上げられ、
「集成材に難題、将来的に大問題になるのでは?」
と報じられました。

 

強度の弱くなった柱や梁(はり)の補強方法

集成材の梁(はり)とふくろうはうすのキャラクター(ふくお、ふくこ、ぷく)

集成材は使われ始めてから現在に至るまで、30年以上になります。

 

その頃に建てられた家が、
そろそろリフォーム時期に差し掛かったこともあり、
ふくろうはうすへご相談をいただくこともあります。

 

少し規模の大きいリフォームでは、壁などを剥がして
柱や梁(はり)の状態を直接確認することができますが、
外側に面した集成材の柱や梁(はり)などは、
接合部が離れ始めていることが多いです。

 

外周部は湿気の影響を受けやすいため、
特に、西日の当たるところや北側の水回りがある場所などの
劣化が進んでしまいます。

 

湿度と温度が安定している室内の内部よりも
家の外側に近いほど、外的要因を受けやすくなります。

 

保証期間の15年を越えると、急速に劣化が進むため、
築20年ころには、一般的な住宅の築30~40年程度のレベルまで
強度が加速度的に落ちてきます。

 

弱くなった柱は、隣にもう一本柱を立てたり、 
あるいは、1本の柱に対して両側からサンドイッチのように
補強材で挟み込んだりして補強します。

 

梁(はり)は、建物の荷重を受ける柱に対して
建物のたわみを防ぐ役割があります。

 

梁(はり)が弱くなった場合は、
補強のために鉄骨鉄板を入れることがあります。

ふくろうはうすのリフォーム・リノベーションで家を補強

また、現在の梁(はり)の下にもう1本梁(はり)を入れたり
あるいは、梁(はり)の上に重ねてもう1本入れたりと
積み上げて補強することもあります。

 

上記で解説した輸入住宅は、築35年くらいですので、
集成材の剥離(はくり)が進み、家の強度が不足している状態で、
多くが建て替えレベルとなっています。

 

リフォームか建て替えかの判断基準

リフォームで対応できるか、建て替えるしかないか、
の判断は、集成材がどこに使われているかによります。

 

家の40%以上に集成材が使われている場合は
修復が難しく、多くの場合、建て替えレベル
なってしまっていることが多いです。

 

家を建てた当時は、
まさかこんなことになるとは思っていないため、
多くのお客様が困惑されています。

 

集成材の特徴と使い方

集成材は家の構造体としては不適切ですが、
寸法安定性が高いため、応用が効く木材です。

 

無垢材の柱や梁(はり)はよく乾かした状態でも、
木が呼吸して、多少ねじれたり曲がったりと変形しますが、
集成材はそのような変形がほぼありません

 

そのため、精度が求められる場合に重宝され、
建具などの造作材として、とても使いやすい木材です。

集成材は建具などの精度が求められる造作材として使いやすい

他にも室内ドア、家具、テーブル、棚板など、
家の強度に直接関わらない場所に最適です。

 

私の自宅のリノベーションでも
造作家具には集成材を使っています。

 

集成材はメリット、デメリットをしっかりと把握して、
使い方を見極めることがとても大切です。

 

公共の構造物に使われている大断面集成材

大きな力を受けることができる大断面集成材が造られ、
断面寸法を自由に作ることができるため、
使い勝手の良さから人気になり
主に公共的な体育館やホールなどの建物に使われています。

 

この大断面集成材も現在、あちこちで寿命を迎える時期になり、
水面下では、どのように修復しようかという話が
出てきています。

 

個人宅の一戸建てだけでなく、
公共的な大きな建物の構造材として使われている集成材ですが、
問題点については、あまり表沙汰にはなっていません。

 

私の経験上、
長期的な実証実験をされていない建材については、
取り換えの難しい場所の施工は避けた方が無難です。

建築現場では木材など様々な建材が使われます

集成材の他にも、長期耐久性が不明なまま
見切り発車で使っている建材は意外とありますので、
またの機会にお話しますね。

 

ご自宅でも集成材を使っていて不安を感じられている方は、
住まいの健康寿命診断士」の私、高橋まで、
お気軽にご相談ください。

 

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