大工職人の伝統的風習・年末のお礼奉公(おれいぼうこう)で2021年を締めくくる!

2021年末も押し迫り、いよいよ気ぜわしく感じますが、
いかがお過ごしでしょうか?

 

リフォーム・リノベーション専門店
ふくろうはうすの高橋です。

 

今年も残すところあと5日となりました。
この一年も、弊社「ふくろうはうす」と私、高橋共々
たいへんお世話になり、ありがとうございました。

 

また「住まいの健康寿命診断士コラム」は、
今年10月から始めて、今回が12回目になります。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。

 

お住まいについて、ちょっと知っておくと良いこと、
メンテナンスやリフォーム・リノベーションをする時、
参考にしてほしいことなどを発信してきました。

 

何か少しでも、お役に立つことがあれば嬉しいです。

 

さて、今回のコラムですが、年の瀬に因んで(ちなんで)、
「年末のお礼奉公(おれいぼうこう)」について話します。

 

時間を巻き戻して、私が子供のころ、
年末の恒例となっていたのが、建築関連の職人たちの
「お礼奉公(おれいぼうこう)」でした。

 

大工をはじめ職人たちが、
家を建てたり増改築をしたりした施主さんの家を訪ねて、
お世話になったお礼に、
気になっているところや不具合が生じているところの
修理や補修を無料で行う習慣がありました。

時期的には、12月20日ごろから26日くらいまでです。

 

一家総出(いっかそうで)で
お正月を迎える準備をするような時代でしたから
この時期は、どのご家庭も、
障子を張り替えたり、畳を上げて虫干ししたりと、
大掃除をして忙しく過ごしていました。

 

年末のお礼奉公(おれいぼうこう)は
お正月を気持ちよく迎えるために、
お家の不具合もついでに直しましょう、
という建築職人たちの粋な計らいでした。

 

祖父も父も職人だったため、
年末のお礼奉公(おれいぼうこう)に
子供の私がついていくこともありました。

 

お歳暮を兼ねて、季節のものなどを持参して
施主さんのお住まいを訪ねるのですが、
ちょうど、クリスマス時期だったため、
お土産にクリスマスケーキやお菓子をいただいたことが、
嬉しくて鮮明に記憶に残っています。

 

当時は、地域のコミュニティが働いていたころで
ご近所のあれこれをご近所全体で共有しているような
安心感がありました。

 

子供のころ、家が火事に巻き込まれそうになった事があったのですが、
日頃からお世話になっている職人さんたちが駆けつけて、
家財道具の運び出しから、地域の人たちへの声掛けまで、
見事な連携を目の当たりにしました。

ご近所さんたちも、「道具は○○さんの家へ運んで」などと、
協力して助けてくれました

 

今では、地域の繋がりが希薄になり、
あいさつをしたり、顔見知りになったり、立ち話をしたり
という雰囲気がなくなってきました。

 

恒例だった「年末のお礼奉公(おれいぼうこう)」も、今では、
施工に携わったお客様のすべてのお家に伺うことができないため
年末に限らず、折を見て、定期点検でお声掛けをさせていただく程度です。

 

そのような折には、お家のお悩みだけでなく、
ご家族のこと、仕事のこと、気になっていることなど
どんなことでも、気楽にお話いただけると嬉しいです。

 

祖父や父のように、お客様と顔馴染みになり、
何でも気軽にお話や相談ができることは
職人の姿として、私の目標とするところでもあります。

 

地元桐生というコミュニティの中で、生きて
活動させていただいている建築職人の一人として、
地域の皆さんとの繋がりを大切にしたいと思っています。

 

また、ご縁があり、
お住まいのご相談や施工をさせていただいたお客様が、
笑顔で過ごされていることを願っています

 

あなたにとって、今年はどのような年でしたでしょうか?
楽しいこと、しんどいこと、いろいろあったかと思いますが、
来年に向けてよい形で繋げたいですね。

 

新年2022年を迎えましても、引き続き、弊社「ふくろうはうす」と私、高橋共々、
よろしくお願いいたします。

 

2021年の今年も、無事に年末を迎えられたことに感謝を込めて
来る年が、幸せでありますよう祈りを込めて

 

よいお年をお迎えください

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