耐震等級2&断熱等級4の効果をフルリノベーションで確保!


前回まで2回にわたり、
建築業界の「2025年問題」について、
お話させていただきました。


まだ読まれていない方は、こちらからご覧ください。



ふくろうはうすでは、
住まいの健康寿命診断」に基づいた施工を
ご提案させていただいき、
耐震基準、断熱等級が基準化される前から
耐震補強断熱補強を行っております。



今回は、2017年にフルリノベーションした
我が家の施工時に行った耐震、断熱工事について
振り返ってみたいと思います。





築35年の我が家をフルリノベーション


当時築35年ほどの自宅は、
もともと企業の家族寮だった建物で、
メゾネット式(内階段で上下階を繋いだ
2階以上の階層で構成された集合住宅)
2階建てで、2世帯が隣り合った造りでした。



2001年に購入し、片方を事務所
もう片方を自宅として使えるよう、
真ん中の壁を一部ぶち抜いて、
行き来ができるようにしました。



事務所として使う方の半分は、早急
お客様をお迎えできるよう改装しました。



もう片方の自宅の方は、「リフォームしよう」
という話がしょっちゅう出ていましたが、
手つかずの状態で、約16年が過ぎてしまいました。



やっと、フルリノベーションを
施すことになりましたが、
その間も、どのような家を造り上げていくのか、
頭の中でのシミュレーションを重ねていました。



建て替え」という選択肢もありましたが、
今ある建物を「フルリノベーション」することで、
どのくらいの費用対効果があるのか、
建物全体の耐震バランス、断熱性能など、
科学的な見地からも
自宅を実験棟にしようと考えました。



ふくろうはうす 暮らしの見学会」に
お越しいただいた方にはご覧いただきましたが、
実験的な仕掛けがいくつかあります。





外周を囲む耐力面材と制振装置MAK-1の設置で耐震等級2の効果


話は戻りますが、
築35年ほどのメゾネット式アパートは、
真ん中で仕切られているため、
巨大な耐力壁が建てものの中心にある状態でした。



部屋が細かく仕切られていたため壁の量も多く、
なおかつ、構造材と言われる階段2つありました。



また、当時の建築基準法以上の断面積のある
柱や梁が使われていたため、
計算上では耐震等級1.5以上の建物でした。



しかし、今回の施工では、
1階2階とも間取り変更をするため、
建物の真ん中にある大きな壁
取り払う必要がありました。



ところが、壁を取り払ってしまうと、
耐震等級1どころか、0.5に満たなくなり、
バランスが悪く、地震に弱い建物になります。



今回のリノベーション工事では、
1階、2階とも、できるだけ空間を広く使った
オープンスペースにする計画でした。


すると、耐力壁がなかなか取りづらくなります。



そこで、建物の外周を覆うように耐力面材を張り、
内周からも耐力面材を張っていき、
建物全体が強固な箱になるよう仕上げました。



ただ、やみくもに
耐力面材を増やせばよいというものではなく、
1階と2階のバランスが悪いと
地震時に揺れやすくなります。



バランスを見ながら、耐力面材で壁を仕上げ、
「精密耐震診断」を行ったところ、
辛うじて耐震等級1を得ることができました。



主に、壁の量バランスの違いによって
耐震等級が決まりますが、今回は、これ以上、
壁そのものを強くすることはできません。



そこで、地震に対する備えを高めておくために、
制震」技術を取り入れようと考え、
制振装置MAK-1の施工を行いました。



書類上は耐震等級1の判定ですが、
MAK-1を適宜、バランスよく配置することで、
耐震等級2匹敵するくらいの効果が期待できます。



以前は耐震等級1.5以上の
非常にバランスのよい建物でしたが、
リノベーションするために
バランスを崩してしまいました。



大幅な間取り変更を行いながら、
どこまで耐震等級回復させられるのかは、
課題のひとつでした。





天井、壁、窓に断熱機能を持たせ、断熱耐久4をクリア


ここからは、断熱工事についての話を
させていただきます。



耐震のために、既に、建物の外周と内周に
それぞれ耐力面材を張っているため、
壁の厚みだけで、家全体に
かなりの断熱性を見込むことができます。


その状態で、天井と壁に断熱材を入れました。



特に屋根からの日射熱を防ぐため、
天井には特性の違う断熱材を2種類重ねて
二重断熱を行っています。


詳しくは、以前のブログでお話しております。



窓サッシは、ペアガラス断熱サッシ
採用しました。



断熱環境が整ったため、冷暖房効率も高くなり、
家での過ごしやすさが格段に上がりました。



以上を踏まえて、断熱等級4をクリアすることが
できました。



現在も、実験棟として、耐震バランスや断熱性能の
実証実験を続けています。



今回は、我が家のフルリノベーションの事例から、
耐震等級断熱等級について解説しました。



建築業界の「2025年問題」は、
建築確認手続きや耐震・断熱工事に大きな変化があり、
色々と混乱が生じることが予想されます。



2025年以降の
新築や大型リノベーションをお考えの方は、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談くださいね。



ふくろうはうすでは、2025年問題を見越した
施工、体制、サポートを行っておりますので、
2025年前後問わず、ご安心して
リフォーム・リノベーションを行っていくことが出来ます。


不安な方は、遠慮なくお問い合わせください。


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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「古民家再生リノベーションで耐震等級2をクリア!」の
テーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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