古民家再生リノベーションで耐震等級2をクリア!


建築業界の「2025年問題」に関することとして、
耐震や断熱について、3回にわたり
お話させていただきました。



ふくろうはうすでは、現在、
築100年以上の古民家再生リノベーション
行っています。



全く基礎のない状態で、
現在の建築基準法に合わせると、
地震に弱い建物に分類されますが、
実際には、制震技術が取り入れられ、
ある程度揺れながら地震を吸収し
建物の損壊を防いできました。



今回はそんな古民家のリノベーション時に
どのようにして、地震に強い建物に
再生させていくのかについて、
お話させていただきます。





古民家の土壁は通し貫(ぬき)と竹小舞(たけこまい)工法


今回の古民家再生リノベーションは、
建物全体をスケルトン状態にしてから、
施工を進める大がかりな工事です。



床を剥がしていくと、
基礎と呼べるレベルのものが何もない状態でした。



このような造りが古民家の基準と言えるもので、
当時の考え方としては、強固な基礎は必要ないため
作っていないというのが現実です。



木の土台の上に、を造り、を造っていきますが、
この土台の下に、例えば大谷石(おおやいし)などを、
細長く置かれているのを見たことがあります。



この石と土台は、
ボルトや金物で緊結(きんけつ)されておらず、
土台が石の上にドーンと載っている感じでした。



また、昔は土壁、いわゆる泥壁が多く、
土蔵(どぞう)などもそうですが、
竹小舞(たけこまい)という、
竹で十文字に井桁(いげた)を組み、
編んだ壁にをかぶせる工法があり、
最後に漆喰を塗って仕上げていました。



同時に、通し貫(ぬき)と言って、
柱に穴を開け、通し柱と通し柱の間を
横方向に貫通する板を入れていく工法があり、
今で言うところの筋交いの役割を果たしていました。



今回の古民家再生リノベーションのお住まいを
解体して、壁の土を落とすと、
編み込んだ竹が見え、編み込んだ竹の間に
通し貫(ぬき)が見えてきます。



今回は、全体を解体せず、
改造に絡まない壁は、通し貫(ぬき)のまま
残すことにしました。



日本古来の通し貫(ぬき)工法をうまく残しつつ、
現代工法でカバーしながらバランスを取り、
耐震等級2に準ずる程度に仕上げていきます。





スケルトン化したフルリノベーションの精密耐震診断


まずは、基礎を造って、耐震等級1をクリアし、
地盤と土台、柱と梁に、上下左右斜め方向に均等に
地震力分散できるような工夫をして、
耐震等級を上げていきます。



リノベーションを行うための大前提として、
現状の建物をスケルトン化して、
フルリノベーションして、
地震に耐えられるのかどうかの調査診断を行いました。



精密耐震診断を行い、
地盤が安定しているかどうかを確認しましたが、
直接探査するわけではなく、
音響検査での予測を行いました。



その結果に対する建物の構造体の補強計画案に対して
どのくらいの予算が必要かをまず算出しました。



構造にかけられる限度予算がまずあり、
ご家族が希望されている暮らしを実現できる
住空間を整えるための予算
プラス要素として出していきます。



今回の古民家再生リノベーションでも、
耐震等級2を目標の品質として、
断熱等級を上げ、室内環境温熱環境を整え、
2025年問題」をクリアできるような施工計画案を
立てました。





ベタ基礎と布基礎&壁倍率1の捉え方の違い


施工が始まり、まず、基礎を造りましたが、
ベタ基礎はかえってバランスが悪いため、
布基礎を採用しました。



布基礎でないとバランスが取れないのは、
古民家の場合、土壁の影響が大きいからです。



ベタ基礎は、建物の底面全体が
鉄筋コンクリートで造られている基礎のことで、
布基礎は、柱や壁の下など部分的に
鉄筋コンクリートで造られている基礎のことです。



通し貫(ぬき)工法竹小舞(たけこまい)の土壁
造られている壁は耐力壁として機能します。



このように造られた古民家土壁1枚分を
壁倍率1としています。



耐力壁は、地震や台風などの外力に対して
どれだけ耐えられるかを示す数値です。



また、壁倍率は、建築基準法で定められている
耐力壁の強さを示す指標です。



現代の工法では、古民家の土壁1枚分に対して、
筋交い1本を入れた壁を壁倍率1としています。



同じ壁倍率1ですが、古民家の土壁1枚分は、
通し貫(ぬき)で柱1本1本を貫通しているため、
斜めの力に強く、横揺れに対しても強いです。


実質は、古民家の土壁1枚分の方が圧倒的に強いです。



考え方としては、通し貫(ぬき)の入った壁は
家全体の外壁(そとかべ)として1枚に見立てるべきで、
東西南北のどこか1面の壁として
考える必要性があります。



筋交い1本を入れただけの1つの壁と
通し貫(ぬき)の入った壁を同じように捉えると、
計算できないところが出てくるのが当たり前で、
このバランスを計算しないと、
表面上の計算値だけクリアしても、
実際の地震力に対応できるだけの
安定した建物になっているかどうかを
クリアしているとは限りません。



古民家には制震技術が取り入れられており、
地震が起きたとしても、
ある程度、揺れに任せることで
建物の倒壊を防いできました。



そんな古民家の通し貫(ぬき)の入った壁を
生かすためには、ある程度の揺れ幅を
持たせることのできる布基礎が向いています。



ベタ基礎にして、足元を固定すると、
かえって地震に弱くなると考えられます。



古民家に限らず、バランスを取るということは
非常に難しく、緻密な計算が必要になります。



現在の建築基準法に則って
リノベーションを行ったとしても、
安全性が担保されているとは限りません。



設計上安全が担保されていても、
完成した建物はアンバランスというケースを
たくさん見てきました。



現在、施工中の古民家は、布基礎が適していますが、
適材適所適正工法を選択することが大切です。



ベタ基礎からの施工と布基礎での施工では、
厳密に言うと耐震に対する計算方法も違います。



簡単に言えば、足元から頭までのバランスを見て、
どこかが強くてどこかが弱いというのをなくすのが、
大前提です。



例えば、基礎ばかり強くても上物が弱ければ、
全く意味をなさないということです。



建築業界の「2025年問題」は、
建築確認手続きや耐震・断熱工事に大きな変化があり、
色々と混乱が生じることが予想されます。



そんな混乱に巻き込まれないように、
新築や大型リノベーションをお考えの方は、
今からゆとりをもって、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談くださいね。



ふくろうはうすでは、2025年問題を見越した
施工、体制、サポートを行っておりますので、
2025年前後問わず、ご安心して
リフォーム・リノベーションを行っていくことが出来ます。

不安な方は、遠慮なくお問い合わせください。


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リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。


次回は「『地盤調査』と『地盤改良工事』で地震に強い建物へと強化!」
のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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