「耐震等級3」の建物は震度7の地震が2度きても無傷!建築業界の「2025年問題」


前回のコラムで、建築業界の「2025年問題
についてお話させていただきましたが、
読んでいただけましたか?



リフォーム・リノベーション等を
検討されている方にとっては、
大事な内容となりますので、
確認いただけると嬉しいです。



今回はそれに関連する耐震等級について、
さらに掘り下げていこうと思います。



2024年、今年初めに起こった「能登半島地震」ですが、
能登半島では、1996年頃からずっと
群発地震連続していました。



2000年を越えるとその頻度がさらに増し
「能登半島地震」以前に、既に震度6くらいの地震が
2回ほど起こっています。



そのため、相当なダメージを受けているところへ
非情にも、震度7の「能登半島地震」が起こりました。



防犯カメラなどに残された
「能登半島地震」の映像を見たところ、
1回目の地震で倒壊して建物が潰れ、
そのまま横へ押されて隣の建物がなぎ倒され、
同時に潰れてしまったところがありました。



この映像から、同じ年代に建てられた建物に
同じような倒壊が起こったことが想像できました。



倒壊の原因は、地震時の揺れ方時間
ある程度推測することができます。



中には、補修を行っていれば倒壊を免(まぬか)れた
と思われる建物もありました。



地震が繰り返し起こった時には、
耐震性を見直す必要があります。





「新耐震基準」「2000年基準」「耐震等級」の三大規格


東日本大震災時には、桐生市でも震度6強から、
場所によっては震度7くらいの激震が走りました。


断層上に建てられていた新築住宅は崩壊しました。



運悪く、そういうところに当たると地震力が直撃し、
そうでないところと比べると、
地震による倒壊のリスクが大きくなります。



家を建てる前に、地盤の固さ強さ
揺れやすさ、揺れにくさなど、
地盤の状況を調べておくことは、とても大切です。



1981年6月以降に建てられた建物は、
新耐震基準」が適応され、
震度6強から震度7程度の地震が起きても、
建物が倒壊しないという基準で建てられています。



それ以前の「旧耐震基準」は、
震度5程度の地震が起きても倒壊しないという
基準でした。



「新耐震基準」は、
1995年1月の阪神淡路大震災をきっかけに
「建築基準法」が改正され、
2000年基準」が設けられました。


現在は「2000年基準」が耐震基準となっています。



また、2000年4月に、
住宅と品質確保の促進等に関する法律(品確法)
が施行され、地震に対する建物の強度を示す
耐震等級」が定められました。



耐震等級1を満たす基準は、
震度7の地震に対して1回だけ耐えられるというもので、
2回目以降は倒壊してしまう恐れが十分考えられます。



1981年6月施行の「新耐震基準」には、
耐震等級1」が担保されていますが、
震度7を1回だけ耐えられる基準では
不十分ではないかと前々から問題になっています。





「2000年基準」以降に建てられ「耐震等級1」を満たさない建物


耐震等級1」を満たすための基準は最低限必要
言えるものですが、「2000年基準」の制定以降も、
デザインが優先された建物が建てられ、
図面上では、耐震等級1を満たしていても、
実際には0.78程度に留まるなど
耐震等級1に満たない建物が出てきました。



このようなグレーゾーンの建物は、
例えば、1階と2階の耐力壁のバランスが悪いとか、
あるいは、1階部分の開口部を広く取ったため、
アンバランスになってしまったものが多いです。



熊本地震で、震度7の地震に2回襲われ、
1回目は耐えられたけど
2回目に倒壊した原因の多くがそのような
グレーゾーンの建物がまかり通っていたためでした。



また、2回目の地震の地震周期が長かったことも、
中周期振動に弱いとされている多くの木造住宅が、
倒壊したもう一つの大きな原因でした。


熊本地震は、データの縮図と言えるものでした。



というのも、「新耐震基準」から「2000年基準」まで、
「耐震等級」1~3までの建物が集まっていて、
地震後の検証参考になったためです。



検証の結果、やはり、耐震等級1では不十分であり、
リフォームの際にも、耐震等級2以上を目指すのが、
必須であると言えます。





耐震等級1.2,3の違い


耐震等級1は、震度7の地震に対して
1回だけ耐えられるというものです。



耐震等級2は、簡単に言うと、
耐震等級1に対して壁倍率が1.25倍となります。



1度目の震度7に耐えたあと、2回目の震度7に、
耐えられた建物もありましたが、
半壊もしくは部分損壊となった建物は百数十棟あり、
そのうちの30~40%が部分損壊でした。



耐震等級3は、
耐震等級1に対して壁倍率1.5倍以上となります。



耐震等級3を満たすには、
耐力壁の量の適正な配置が大前提となりますが、
かつ、バランスよく地震力を逃がすための
適正な基礎が配置している場合に限ります。



耐力壁は、
地震や台風による水平荷重に抵抗して
建物を支える役割を果たしています。



木造軸組工法(在来工法)では、
筋交いを使った耐力壁が代表的です。



熊本地震では、耐震等級3を満たした建物
全16棟が全棟調査されましたが、
部分損壊もなく無傷で、
土台の亀裂などもありませんでした。



話を戻しますが、部分損壊の建物を
完全に修復、復旧できるかというと
難しいと言わざるを得ません。



部分損壊の場合、スケルトン状態にして、
修復することを想定した場合、
土台や柱が断裂したりなど、
かなりのダメージを受けているため、
建て替えレベルの費用が発生したという
過去の例があります。



本来なら、ユーザーが求める等級性能としては、
耐震等級3を満たさなければならないはずで、
国の建築基準法と温度差があるのが現状です。



同時に、耐震等級1に満たない「旧耐震基準」で
建てられている建物が非常に多いことも現状です。



ふくろうはうすへのご相談で、
耐震をお考えのお客様も多いですが、
旧耐震基準」の建物をリフォームして
耐震等級3を目指すのは、
前述の通り様々な面で、ハードルが高いため、
耐震等級2に近いくらいの耐震改修を
させていただいています。



スケルトンリフォームであれば、
耐震等級3を目指した施工を行うのが必須です。



仮に、間取り変更を伴ったフルリフォームの費用が、
1千万円くらいかかるとして、
耐震補強のための、基礎補強や耐力面材、
耐震金物を含めると、施工費の約10~15%
100万円~150万円くらいの追加費用が発生します。



場合によっては、もっと少なくできるケースもありますが、
安全性を上げるための費用と考えていただければ
そこはカットすべきではないと考えます。



建築業界の「2025年問題」は、
建築確認手続きや耐震・断熱工事に大きな変化があり、
色々な混乱が生じることが予想されます。


既に様々なところで、議論されています。



建築業界の「2025年問題」に振り回されないように
新築や大型リノベーションをお考えの方は、
ふくろうはうすの私、高橋までお気軽にご相談いただければ、
あなたに最適なプランをご提案します。


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リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「耐震等級2&断熱等級4の効果をフルリノベーションで確保!」
のテーマで準備しています。

楽しみにしてくださると嬉しいです。

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