小学時代の自作電位差測定装置で雨漏り調査


前回のコラムで、
雨漏りは、原因経路の特定までが
肝心要(かんじんかなめ)であり、
雨漏りの調査には、小学6年生の時に自作した
電位差測定装置を使っていることをお伝えしました。



小学生のころから、電気に興味があり、
小学1~2年生のころは、電気屋さんに通っては
家電を修理している様子を見せていただき、



小学5年生になると、電気に詳しい親戚から
電気のことを教わったりしましたが、
面白くなればなるほど、教わったことを応用できないかと
考えるようになりました。

電気のことを教わり、面白くなればなるほど、教わったことを応用できないかと考えるようになりました



当時、父のつぶやいた
「雨漏りするところって、なかなかわからないんだよな。
何かいい方法はないかな?」
の言葉に、



雨は水なので、電気を通すかな?
普通の電圧測定はできないから、
抵抗値が上がるものを使えば測定できないかな、と。



面白半分に絶縁抵抗などを測って遊んでいたため、
どんな形で測定できるかを考えたことがきっかけとなり、
電位差測定装置を自作することになりました。



そんなわけで、小学6年生の夏休みの課題は
雨漏りの電気測定」。
小学校の校舎実験させていただきました。





小学校の校舎が雨漏り実験場

校舎 with ふくろうキャラクター(ぷく・ふくお・ふくこ)



私が通っていた小学校は鉄筋の校舎でしたが、
古い棟で雨漏りしている箇所があり、
「雨漏りしているところがわからなくてね。」
と担任の先生が話していたので、



「じゃあ、実験させてください。
雨のシミから辿って、どんな状態で雨が回っているか、
探り出すことが出来たら面白いですから。」
と交渉して、OKをいただきました。



思えば、担任の先生は理科が得意分野の先生で、
電気の実験だけでなく、化学の実験も一緒に
お付き合いくださいました。

電位差を使った測定と化学的な反応を使って雨漏りの原因を探りました



鉄筋コンクリートはアルカリ性で、雨は酸性、
どこで中和されて、どこでアルカリに還元されるか、
などを試薬で調べました。



新しいシミを見つけては試薬を使って、
「こうやって雨が伝ってきたのか」と
少しずつ核心に迫っていきました。



電位差を使った測定だけでなく、
化学的な反応を使って探っていったのですが、
どちらかひとつの測定方法だけでは、
原因を絞り込むことが難しかったと思われます。



先生とは現在もお付き合いがあり、
一緒に釣りに行ったりしますが、
雨漏り実験の話もいまだに話題に上がります。





防水業者さんによる校舎の雨漏りの補修


夏休みに入ってからも、
雨の降った後には頻繁に小学校に通って、
ついに、雨漏りの原因の箇所を
突き止めることができました。



その後、防水業者さんが入って
校舎の雨漏りの補修が行われましたが、
父の知り合いの業者さんでした。



桐生市の指名入札制度で入札されたそうで、
「雨漏り見つけたのか?」と聞かれました。



「いろいろ実験しました。」と答えると
「それ詳しく教えて。」と言われました。



振り返ると、実験をしたくてしょうがないほど、
実験好きでもありました。

子どもの頃は実験をしたくてしょうがないほど、実験好きでした



小学1~2年生のころは、近所の電気屋さんに通い続け、
「また、来たの」と言われるほどで、
知りたいことについての質問攻めでした。



雨漏り実験のこともその電気屋さんに報告し、
「雨漏りの原因を調べる他の方法はないかな?」
と話すと、
「電気の強弱の調査をしたから、次は、
電気の変化がわかるもので調査したら良い。」
とアドバイスをいただきました。



そこで、電波を使った測定方法が次の課題になり、
弱い電波を作り出す装置として共振回路を作りました。



これが電波に興味を持つきっかけとなり、
のちに無線を始めることになりました。



コンクリート、プラスチック、鉄など素材によって、
電波が反射したり通り抜けたりしますので、
その波調を測定して変化を捉え、
雨漏りの原因を探る方法です。



ひとつの原因にたどり着くために、違う角度から捉え、
より正確に原因を特定すること、
それが応用力につながることを教わりました。





雨漏りの原因を見つけた時の達成感


子どもの頃に好奇心の赴くままに、
興味対象を広げていった経験から、
常に何かしら応用が効くのではないかと考えています。



現在、建築に携わっていますが、
難しい案件に出会ったとしても、
解決のための実験的な要素がないか
子どもの頃と変わらず考えています。



雨漏りの原因を絞りに絞って見つけた時には
達成感があり、爽快な気分になります。

雨漏りの原因を絞りに絞って見つけた時には、達成感があり、爽快な気分になります



原因さえ特定できれば、
もう直ったようなものですから。



最近、鉄骨系の建物の雨漏りの簡易調査の依頼があり
ある程度の特定をさせていただきました。



調査を専門とした会社には本格的な測定機器が備えられ
調査依頼するとそれなりの費用もかかりますが、
大まかなことがわかればいいというご依頼でしたので、
電気化学的な実験と酸とアルカリの還元反応を使って
雨漏りの原因の目星を付けました。



管理物件のマンションでしたので、
将来的に大規模改修の時の参考程度には
なるかと思います。



あなたも雨漏りにお困りじゃないでしょうか?
雨漏りについてのご相談は、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談くださいね。


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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。


次回は「自然に包まれ己を感じる『山歩き』の楽しみ」
のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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