リフォーム契約する前に必ず確認していただきたい確認事項


前回のコラムでは、
建物の寿命を決める製品寿命躯体寿命について
お話しさせていただきました。



躯体寿命は建物を支える骨組みの寿命のことで、
製品寿命は、キッチン、お風呂、トイレなど
建物に設置する住宅器具の寿命です。



2つの違いは、
製品寿命は、表面的に見えるためわかりやすく、
交換するのも簡単ですが、
躯体寿命は床下や天井裏など見えない箇所に出るため、
状態がわかりにくく、おざなりになる傾向にあります。



この躯体寿命と製品寿命については、
施工店側の見方考え方によって、
全く違う見解になるため、
提案されるプランも全く違うものになります。



例えば、シロアリが発生しているにも関わらず、
その異変を見逃したまま、
お風呂やトイレなど新しい製品に入れ換えて
施工終了になることがあります。



本来は、シロアリの防蟻(ぼうぎ)処理を行い、
床下補修することの方が重要ですが、
躯体は見えないことをよしとして、
手つかずというケースもあります。



このような残念なケースを防ぐために、
建物の見えない部分を含め全体を見るための
住まいの健康寿命診断」の重要性について、
これまでも、幾度となくお伝えしてきました。




「相見積もり」=セカンドオピニオン



リノベーションにかかる費用について、
他社さんの見積書を疑問視されたお客様が
いらっしゃいました。



そのお客様は、
契約前の他社さんの見積書を持って来られ、
「契約してもよい内容なのかどうか、
見ていただけますか?」とご相談くださいました。



このようなご相談は、
以前から多く寄せられており、
契約迷われているお客様が多い
と言えます。



様々なホームページで
見積もりを依頼する時には、
最低でも3社以上取りましょう」
と推奨されています。


いわゆる相見積もりです。



例えば、担当の営業マンのことが
信用できないからという理由ではなく、
別の見方考え方を聞いてみることも
大切であるということです。


お医者さんで例えるとセカンドオピニオンです。



ご相談いただいたお客様も、
契約書の内容が心配ということでした。



そこで、このコラムでも、
リフォームの契約をする前に
必ず確認していただきたい確認事項
簡単にお伝えしたいと思います。




リフォーム契約する前に必ず確認して下さい!


お住まいの健康状態を維持するために
具体的に何をするのか考えるのが、
我々工務店の仕事です。



リフォーム・リノベーションを行う前に、
築年数リフォーム履歴
どんな風にお家が成り立っているか、など、
よく調べる必要があります。



最近では、「定価・定額制」を
前面に出している業者さんが増えています。



ところが「定価・定額制」の場合、
製品寿命が来たものを交換するというのが
メインになり、目につくところの施工となります。



例えば、リノベーションで、
間取り変更が含まれると、
構造体に関わってきますが、
「定価・定額制」を選択すると、
躯体寿命に関わる見えないところは
含まれていないため、
あとあと問題が生じる恐れがあります。



定価・定額制」は、
坪単価○○円と明確なため、
簡単に概算を出すことが可能です。



まっさらの新築の場合はよいのですが、
リノベーションの場合、概算予算の中で、
性能向上を目的とするのか、
単純に新製品に入れ換えてきれいに仕上げるのか、
目的が全く違ってきます。



例えば、断熱性を上げたい、
省エネで過ごしたいなどのご希望の場合、
見えない部分の施工が入ってきます。



大工さんが何人かかって、
どの程度のグレードの製品が入るのか、
また、その付帯費用、
例えば、解体費用補強費用
今後のメンテナンス費用も含めて、
相対的に見ないと、
見積内容の全体像が見えてきません。



いろいろな工務店が「定価・定額制」を
勧めていますが、
床下や天井裏など見えない部分
契約に含まれません。



但し、建築基準法が改正され、
ちょうど今年2025年4月以降の
新築や大型リノベーション工事について、
省エネ基準への適合が義務化され、
耐震断熱に対する基準を満たすことが
必須となりました。



「定価・定額制」の考え方についても、
今後は、変わってくるかと思われます。

見出し:中長期的に見据えて、必要な施工に優先順位をつける


じっくり腰を据えて考えたいと思っていたはずなのに、
坪単価を前面に出している場合、
費用が明確だからすぐ契約しても大丈夫かなと、
早々に契約を決めてしまうことがあります。



例えば、補助金申請期限が迫っていて、
契約を急がされる場合などです。



その後、一歩引いて考え、
このまま契約して施工に進んでよいのかと、
不安疑問をお持ちになったお客様が
今回のように、ご相談に来られる
ということもあります。



契約後、8日間は
無条件で解約できるクーリングオフの制度が
重要事項に書いてあるはずなので、
ご要望されている内容が
明確になっているかどうか、
落ち着いて確認してください。


営業マンは契約を急ぐところがあります。



有名な会社だから、
任せて大丈夫と流されていないか、
契約内容を都合よく解釈していないか、
など、冷静に契約書を見直してください。


ますは、優先順位をつけることが重要です。



長い目で、5年後、10年後、
また、その先まで中長期的に見渡し、
今の段階で、何が必要なのか見極めてください。



次の世代まで住み継ぎたいなど、
リノベーションに色々な想い
練り込まれていると思います。



その価値観を大事にしたリノベーションを
実践できるよう、契約前によくご検討いただけると
嬉しいです。



リフォーム・リノベーションの予定のある方は、
ふくろうはうすの私、高橋までご相談ください。


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群馬県桐生市の工務店
リフォーム・リノベーション専門店
住まいの健康寿命診断士
ふくろうはうす(高橋建装)の高橋でした。



次回は「2025年4月からの建築基準法の改正による
耐震等級1、断熱等級4の新基準」のテーマで準備しています。
楽しみにしてくださると嬉しいです。

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